2008年04月04日

ARIA The ORIGINATION 第13話「その 新しいはじまりに…」

わーい(嬉しい顔)  お前ら一人前になるの早すぎ!  まあ、平安時代では15歳で元服してたし、今が遅すぎるんですがね。  今回は灯里の表情、特に瞳がとても素晴らしく。  前半見せてくれた、顔は笑っているけれどその瞳の奥に潜む激しい寂しさなど、瞳を大きく描くという慣習のあるアニメでしか出来ない演出です。  暁からの電話を離した後、また帳簿を付けていて急に「これから一人になるんだ」と実感してしまった時、フーッと背景がズームアウトする演出。  現実から..
posted by えみりおん at 05:03

2008年04月02日

ARIA The ORIGINATION 第12話「その 蒼い海と風の中で…」

 試験に「落ちる」ネタとか、古典中の古典なんですが、見せ方が上手いので腹を抱えて笑ってしまい。  OPラスト、涙を流す藍華と晃のカットをはじめとする、デフォルメを入れるポイントが絶妙。  逆を言えばシリーズ通して、このデフォルメキャラを使いこなせていた演出さんは少なかったな、というのが残念でした。  作画も良く、試験でアリシアをゴンドラに誘う時の灯里のポーズはしっかりと腰が落ちていて、いかにこの仕事が重労働であるか、という事まで伝わって来ました。  完全な..
posted by えみりおん at 20:06

2008年03月26日

ARIA The ORIGINATION 第11話「その 変わりゆく日々に…」

 最終話間際に来てこの様なインターミッションを据えられる余裕が嬉しいですね。  後輩に先を越された藍華。  その心中を察し気遣おうとアタフタしていた晃は、逆に藍華の中に自分には無い強さを見ました。  この娘は自分を越えられる。そう確信した事でしょう。  そして先輩より先にプリマになってしまったアリス。  技術力こそ二人を追い抜いていますが、心はまだ子供。  「逢いたい」というのが逢う理由にならない、と「大人になりかけの一人前」は思ってしまいます。 ..
posted by えみりおん at 17:02

2008年03月13日

ARIA The ORIGINATION 第10話「その お月見の夜のときめきは…」

わーい(嬉しい顔)  冒頭、橋説明でのけぞるアリスで、今回の作画の気合いを感じ。  そしてその猛烈な作画力で、恋心に揺れる乙女の表情を見事に捉えてくれました。  ピチッとボディにフィットしたセーターを着込んだ藍華に、終始月明かりのライティングが真上から差し込み、バストの下ラインの影がくっきり浮かび上がり、とても強く「女性」を強調していた今回。  しかし藍華の顔アップで見せてくれる恥じらいの初々しさは、その強調されたボディラインとのアンバランスさで、絶妙なエロ..
posted by えみりおん at 07:51

2008年03月04日

ARIA The ORIGINATION 第9話「その オレンジの風につつまれて…」

わーい(嬉しい顔)  正直、なんでアリスでこんなに引っ張るんだろう、とか思ってたら、こーゆー事だったんですね。  アテナが空を見上げると、普通なら次のカットで空をそのまま撮すのでしょうが、そこには水面に映る太陽が。  このアニメで度々見るショットですが、水(地面)と空との境界を曖昧にする、という演出が、ファンタジックで素敵です。  そしてその太陽は雲に隠れ、風が吹き、アリスはちゃんと受かってくれるだろうか、というアテナの不安な心を見せ、「そろそろ行きましょう..
posted by えみりおん at 23:09

2008年03月02日

ARIA The ORIGINATION 第8話「その 大切な人の記憶に…」

わーい(嬉しい顔)  アバンからワラワラと居たカモメ達は、アリスが船を漕ぎ出してから一斉に飛び立ち。  その方向はこの1話を通し、下手(画面左)から上手(画面右)へと、完全に演出のコントロール下に置かれています。  カモメの群れを誘導するかの様に、下手から上手へアルファベットがめくれて行く「ARIA」のメインタイトル文字。  サビである「まるでスピラーレ」の「レー」と伸ばす、曲の一番の聞かせ所で、カモメの一羽をアリシアの上手で滞空させ、タメを作る演出。 ..
posted by えみりおん at 02:55

2008年02月26日

ARIA The ORIGINATION 第7話「その ゆるやかな時の中に…」

 中盤まで使い回しカットや同じようなアングルの連続で、ちょっとこれは辛いかな、と思っていたのですが、アリア社長の回想シーンからいきなり映像に力が入り出しました。  しかし、回想を空けたらまた単調なアングルになってしまい。  アリアカンパニー創設シーンだけ、別の方がコンテ描いてるんでしょうか…? 新会社法でビジネス実務はこう変わる
posted by えみりおん at 23:24

2008年02月18日

ARIA The ORIGINATION 第6話「その 素敵な課外授業に…」

わーい(嬉しい顔)  素晴らしい映像美。  ここまでやれるのはサトジュンかなぁ、と思ってテロップを見たら、布施木一喜さん。  ARIAでは1期から関わっている方ですが、脚本、コンテ、演出と実質上1話丸ごと作り上げたのは、今回が初めてではないでしょうか。  何度も挟み込まれる時を告げる鐘の音がアバンで聞こえた時、その時計台の後ろに飛行船を配置させて、視聴者の気持ちを誘導させる演出。  アリシアにスッと虚を突かれた時、アリスの顔アップの後ろで、はげ落ちた壁を配..
posted by えみりおん at 05:38

2008年02月12日

ARIA The ORIGINATION 第5話「その おもいでのクローバーは…」

わーい(嬉しい顔)  今回は素晴らしかった。  冒頭から舞い散る薔薇の花びらとクローバーが、どんな伏線になっているのかな、とわくわくしていたら、あの様な形で結実するとは。  しかも晃に薔薇のハートをくれたのが、同じ悩みで打ち拉がれていた藍華で、彼女から貰った心を再び藍華に返す、という構成。  更に(これは後付けかも知れませんが)クリムゾン・ローズという通り名が藍華から貰った花びらから取った、というオマケ付き。  いや、何ともドラマチックです。  ..
posted by えみりおん at 07:52

2008年01月30日

ARIA The ORIGINATION 第4話「その 明日を目指すものたちは…」

 掃除をしている4人の語りは、ゴンドラを舞台に見立てた演劇の様な見せ方でとても美しく。  Aパートはちょっと微妙だった作画も、このシーンではとても良い感じでした。  灯里は無自覚の天才であり、藍華とアリスにしても、それぞれ晃とアテナに目を付けてもらっている存在。  しかし、今回の三人は所謂「凡人」です。  何度チャレンジしてもダメだったり、拗ねてみたり。  または表舞台に立つ事だけがウンディーネじゃない、という見方をしていたり。  環境に恵まれ..
posted by えみりおん at 07:40

2008年01月25日

ARIA The ORIGINATION 第3話「その こめられた想いは…」

 やはりシナリオの弱さが目立ちます。  補修工事の壁紙、広場、カフェと目まぐるしく舞台が飛ぶ割には、それらモチーフが心地よく繋がっておらず、非常に散漫な感じを受けます。  更に最後のテーマへの結びつけも、これもまた3期で良く見られる説明台詞の畳み込みで強引。  また、手の平に入る小瓶程度のガラスの質量なら、割ろうと思って強く叩き付けでもしない限りそうそう割れるものでも無いでしょうし、何より今回、橋の説明にて「外観は木ですが中は鉄で補強されています」という安全性な..
posted by えみりおん at 18:52

2008年01月23日

ARIA The ORIGINATION 第2話「その 笑顔のお客さまは…」

 喜んで貰いたいと連れて行く場所を、ことごとくアマランタに潰される灯里(笑)。  このオバサンも、もっと華麗にスルーすりゃ良いモノを、最高の笑顔で「この未熟者め」と言わんばかりの突っ込みはキビしいぜ(笑)。  性格が良いのか悪いのか、良く解らん人で楽しい。  しかし最後はアリシアの持て成しの心が、ちゃんと灯里に受け継がれていた事に喜び、物語は綺麗に着地しました。  おめーら全然隠れてねえだろ、的な二人の追跡もメリハリの付いた息抜きになっており、とても良い感..
posted by えみりおん at 03:38

2008年01月12日

ARIA The ORIGINATION 第1話「その やがて訪れる春の風に…」

 つかみ所の無いシナリオがちょっと辛かったでしょうか。  ポニ男、ノーム、宅配業者も1話目なので取りあえず出してみました、的で印象に残らず。  先輩がいかに凄いか、という回想も、それと対比する後輩三人のエピソードが無いので変に浮いてしまっており。  お茶にみんなを誘うのも、単純にアリシアの思いつきで必然では無く。  作画も若干弱くて、新シリーズの1話目としては、どうかなぁ、という感じ。  とは言え、映像的にはやはり素晴らしい。  OP曲のイントロ前..
posted by えみりおん at 22:48

2006年09月28日

ARIA The NATURAL 第26話「その 白いやさしい街から…」

 「子供の発見」という言葉があります。  17世紀くらいまで6歳児までは「半人前の大人」であり人権が認められておらず、早く大人になる事だけを要求されて来ました。それをフランスの思想家ルソーが、「子供」という存在を認めるべきだ、とその概念を提唱したのです。  アイちゃんはまだ子供で、アクアに一人では行けません。灯里も自分が子供だった頃、妖精になりたかった、という夢を語ります。  しかし、その子供の時代がなければアリシアは三大妖精の一人として灯里を包み込む事は出..
posted by えみりおん at 02:49

2006年09月19日

ARIA The NATURAL 第25話「その 出逢いの結晶は…」

 アイちゃんが連絡しなかったのが「驚かしたかったから」って、んな無茶な。  引っ張った割にはそれですか、というオチに脱力。  第2期のテーマと言われる「出逢い」。だからこそこのラス前、今まで出逢った人達が集合するのは解るのですが、みんな十把一絡げの扱いで掘り下げが薄かったのが残念。  アイちゃん、社長、アテナさんの踊りとか妙にハズしてる所もあり、見ていて痛かった。  次週最終話。  さあ、綺麗に締めくくってくれると信じています。
posted by えみりおん at 01:34

2006年09月11日

ARIA The NATURAL 第24話「その 明日のウンディーネに…」

 アイちゃんの返事が無いのがすげえ気になるんですが、もしかしてアイちゃんのおばあちゃん…。  いつもアリシアさんアリシアさん言ってる藍華が晃の事で泣く件は、言葉に出さない二人の絆が見えて良い感じでした。  ARIA の世界で悪人(?)がいたのも、そぐわないというか新鮮というか。  それにしても作画のクオリティが低く、歩行のカットなどはかなり辛かった。晃のニッという笑顔は良い感じに修正が入っていましたが、基本的な動き、演技の部分に隙が出来ると興が冷めてしまいます。..
posted by えみりおん at 02:05

2006年09月10日

ARIA The NATURAL 第23話「その 海と恋と想いと・・・」

 うーん、良い話なんですけど、良い話どまりか。  ホイホイとみんなが集まって来るところとか、他のウンディーネに案内されてきたお客さんまで十把一絡げで良い人だったりとか、ちょっと都合良すぎかなぁ? と感じてしまい。  音楽が足りない、となればそれこそアテナさんの出番じゃないかと思うのですが、その他大勢の中の一人になってしまい、残念。  「恥ずかしい台詞禁止」の部分も、灯里が恥ずかしい台詞を言っている状態から既にアリスと藍華がフレームに入っているので、灯里が台詞を言..
posted by えみりおん at 10:55

2006年09月10日

ARIA The NATURAL 第22話「その 不思議ワールドで…」「その アクアを守る者よ…」

「ぶいじゃこりゃあぁーーッ!!」
 Aパートはネタがネタなので結構笑えましたが、Bパートはちょっと…。  母がナイスバディだった事くらいかなぁ。  とは言え、Aパートも反則技っぽいネタですし、正直こんなモンかな、という感じ。
posted by えみりおん at 09:42

2006年09月10日

ARIA The NATURAL 第21話「その 銀河鉄道の夜に…」

 もし今回、灯里が銀河鉄道に乗ってケット・シーや猫達と楽しい旅行でもしてしまったら、この作品に対する評価は大きく下がっていた事でしょう。  が、ご覧の通り。  この作品の作者の持つ「異界」というものに対する恐れや敬意がはっきりと打ち出された一話でした。  アリスの言うとおり、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』は死者の国への列車。藍華もアンタは変な物を引き寄せたりするから気をつけろ、と忠告します。  当の灯里本人も、踏み込んで良い領域なのかと悩みます。  しかしア..
posted by えみりおん at 08:04

2006年09月07日

ARIA The NATURAL 第20話「その 影のない招くものは・・・」

 思い返すに、今まで灯里がケット・シーと出逢った回は、ほぼ必ずアリア社長が一緒であり、灯里が異界(猫の世界)へ深入りしようとした時には(15話)灯里達を導いて助けてさえくれました。  そのアリア社長は今回風邪で動けません。  助けてくれる存在はいないのです。  今回執拗に「猫の視線」が演出として挟み込まれていたのですが、飛行船の影などと同じく、不吉の象徴なのかな、程度に思っていたのですが、彼らが灯里の危機をケット・シーとアリア社長に教えてくれたんでしょう(部屋の..
posted by えみりおん at 10:37

2006年09月02日

ARIA The NATURAL 第19話第「その 泣き虫さんったら・・・」「その 乙女心ってば・・・」

 作画力復活。  藍華のツンデレ仕草を余すところ無く魅せてくれました。  また今回はあの三人の名コンビっぷりも発揮。  特に良かったのは、泣いている藍華の部屋に入る二人。  「入ってこないで」と言われてアタフタする灯里を押しのけ、強引に入って行くアリス。彼女の物怖じしない行動力とふてぶてしさ。  そして頭の中はお花畑だけれど、藍華が綴るあの訳の解らない説明を、その強い感受性で理解してしまう灯里。  灯里とアリス、どちらかが欠けていても、あの時の藍華を慰..
posted by えみりおん at 03:52

2006年08月20日

ARIA The NATURAL 第18話「その 新しい自分に・・・」

 ネタがネタなので楽しく観られたのですが、大雑把な間の取り方や、やはりこれまた大雑把な作画で若干苦しかったか。  また、「お前はアリシアにはなれない」から「お前はお前にしかなれないんだ」は簡単に読めてしまい、もう少し捻りが欲しかったところでしょう。  そんな中、斎藤千和さんがその演技力でお話をグイグイ引っ張って行ってくれたのは、非常に頼もしかった。  やはり、どこかしかしっかりした部分がありますと、多少色々あっても安心出来ますね。
posted by えみりおん at 23:59

2006年08月07日

ARIA The NATURAL 第17話「その 雨降る 夜が明ければ・・・」

 ちょっと…ベタだったかなぁ。  作画の使い回しも気になってしまいましたし、サトジュンらしからぬ何かこう、感動させてやるぞ、という力みを感じてしまいました。  しかし、夜中にゴンドラへ何度も身体を預けるポーズなどは、こりゃまたエロチックで、この辺はやっぱりサトジュンだなあ(笑)とも思ってしまいました。  物には心が宿る、という日本人特有の考え方が共感を生む作品です。
posted by えみりおん at 15:45

2006年07月24日

ARIA The NATURAL 第16話「その ゴンドラとの別れは…」

 驚くべきは、その「間」。  灯里が後ろを向いていて、何かの切っ掛けで振り向いて顔を見せるカットが2カ所ほどありましたが、振り向くまでに微妙な間があり、その間が灯里の心の動きを非常に良く捉えておりました。  振り向くタイミングがほんの0.3秒速くても、遅くても、その心は視聴者に伝わりません。  振り向きに限らず、例えばラスト、アリシアと灯里のやりとりなども素晴らしく、台詞がほとんど無いにも関わらず、情景だけで物語を構築してしまう神業。  これこそが本物の「..
posted by えみりおん at 12:18

2006年07月03日

ARIA The NATURAL 第14話「その いちばん新しい想い出に…」

 出ました、久しぶりの傑作。  「人の心」という見えないものを、派手な事件などに頼らず、見事に映像化しています。  アリアカンパニーの心を表現するのに悩む灯里が見つけたのは、今はいない先輩のスケッチ。そこには確かに、アリアカンパニーを想い、暮らしていた先輩の心がありました。  そしてグランマがまた心をくれ、応援してくれる友達がいて、そしてアリシアさんもアリア社長もいて。  随所に挟み込まれる背景もまた、アリアカンパニーが長い時をもって見てきた心。  人の..
posted by えみりおん at 03:22

2006年06月26日

ARIA The NATURAL 第13話「その でっかい自分ルールを…」

 サザエさんの作画は非常に難しいと聞きます。  マル描いて目鼻口をチョンチョンと置くだけなので簡単さ、とか思いがちですが、いえいえ。  今回のアリスの顔を見てください。  特に解る所は、最初にアテナに助けられ、日陰まで戻ってドーン、ドーン、ドーンと5段ショットでデフォルメ顔が出るシーン。  見事に立体の「球」です。  写実的な絵だとしたら、微妙に目や口の位置がズレたとしても、元々人間の顔なんてのは左右非対称に出来ているもので、表情の一つだと認識されて..
posted by えみりおん at 03:27

2006年06月21日

ARIA The NATURAL 第12話「その 逃げ水を追って…/その 夜光鈴の光は…」

 ケット・シー少し出すぎかなぁ。  異界の者は、それと出逢う事が奇跡に近いから神秘性が沸くわけで、こうちょくちょく出られると有り難みが薄れてしまうような…。  また、白昼夢の演出も『うる星やつら』の引き延ばしの様な感じで、そろそろ別の切り口を見せて欲しいかな、と。  Bパートも微妙に演出が弱く、例えば夜光鈴の結晶が生まれたシーンで、灯里の顔上半分が見切れた瞬間、ああ次に泣くな、というのが読めてしまって心が溢れない。  雰囲気を作る、というのはとても難しいも..
posted by えみりおん at 08:12

2006年06月13日

ARIA The NATURAL 第11話「その 大切な輝きに・・・」

 決してつまらない回では無かったのですが、この様な極端にシンプルなお話ですと、やはり演技が重要になってきます。  ここで言う演技は声優さんではなく、作画によるキャラクターの演技で、目の動き一つ、眉の端の動き、肩、指先一つに心が入っていないと、なかなか伝わってきません。  特に今回のゲストである、あの強烈なクセを持つ顔に深い表情を持たせるのは至難の業。  比べてしまうのはあまり良くないのですが、蟲師レベルの作画があって、初めて生きるお話だと思うのです。  そ..
posted by えみりおん at 07:35

2006年06月12日

ARIA The NATURAL 第10話「その あたたかな街と人々と・・・」

 巧さを感じさせない巧さ、というのが一番巧い。  妙に技巧に凝ってしまって画面が暑苦しくなってしまったりとかせず、自然に感情がとけ込める映像です。  第2期に入ってから作画が結構辛いのですが、人形を思い出した時の藍華とアリスのアップなど、ここだけは、という箇所はギリギリ綺麗に修正が入っていて何とかセーフ。  つか、今回は妙にあの制服での腰やお尻のラインがエロくてたまらんかったんですが。  このレベルでしたら、十分楽しめます。
posted by えみりおん at 23:11

2006年06月05日

ARIA The NATURAL 第9話「その 素顔の星たちは・・・」

 Aパートでの素敵な場所探しではこれと言った事件が起きず、ツルッと流れてしまい、それが不満だったのですが、Bパートでの蝋燭の世界は素晴らしい雰囲気でした。  事件というと、誰かが事故にあったりとか、ショッキングな出来事とか、そんな事を思い浮かべがちですが、電気の付かない部屋に蝋燭が灯っただけで、それはそれは素敵な世界が広がるのです。  この様な小さな、しかし心に灯る出来事を、大仰にせずに見せられる作品は、やはり良いもの。  制作者と視聴者の心が穏やかな時に、..
posted by えみりおん at 21:08

2006年05月22日

ARIA The NATURAL 第8話「その ボッコロの日に…」

 先週がサトジュンの回だったので、今回はローテーション的に辛いお話になるかと覚悟していたのですが、いえいえ、良い感じでした。  例えばバストショットでキャラが振り向くカットなど、キャラの顔だけを動かすのではなく、一緒にフレーム(画面の枠)まで軽く揺らして臨場感を出していたり、と非常に丁寧なお仕事。  作画も若干微妙な所もありましたが、しっかりと演技しており、第2期に入ってからの不満がここ2話で解消されて満足です。  お話の方もラスト、失恋(?)したアカツキのこぼ..
posted by えみりおん at 03:09

2006年05月15日

ARIA The NATURAL 第7話「その 猫たちの王国へ…」

 冒頭、アリア社長の頭の上に乗せた夏服だけがポクポク歩いてくるシーン、そしてOP曲が始まり丸窓に、下から着替えの灯里がフレームインしてくるカットを見て、ああ、これはサトジュンだな、と思った。  別にサトジュンのコンテが特別個性的、という訳ではなく、非常に丁寧なだけ。そんな演出が最近ごっそり抜け落ちていたので、やっと来てくれたな、という感じでした。  お話の方は、ARIAでは繰り返しテーマとして使われている、「異界への扉」。  これは高度な演出力を要求されるテ..
posted by えみりおん at 03:21

2006年05月09日

ARIA The NATURAL 第6話「その 鏡にうつる笑顔は…」

ふらふら  これは辛い。  特に作画の力不足が目立ち、キャラクターが演技出来ているかどうか以前の問題として、デッサンやらが狂いまくり。  突然人物が巨大化したり、エッシャーの不思議絵状態のパースが続出。  これではお話に浸る事が出来ません。  演出のテンポも悪く、ストーリーも特に灯里達がいなくても問題のなさそうなお話。  2期に入ってから、確実にレベルが下がってきており、これが最底辺だと思いたいですね。
posted by えみりおん at 01:16

2006年05月01日

ARIA The NATURAL 第5話「その 春の日にみつけたものは…/その 雨の日の素敵は…」

 アリシアさん廃墟マニア…。  今回はAパートが素晴らしく、先週にあった喋りすぎが無かったお陰で、色々と想像させてくれるお話になっていました。  鳥居は異界への扉。そこを越えたあかりとアリア社長。  そこで狐の嫁入りに出くわし、謎の少年から手をさしのべられます。  しかしあかりはそこで、おいなりさんを渡しました。  すると少年は去り、あかりはいつの間にか元の世界に…。  おきつね様は単純に、好物のおいなりさんが欲しかっただけなのかも知れません。  そ..
posted by えみりおん at 03:31

2006年04月29日

ARIA The NATURAL 第4話「その ネオ・ヴェネツィア色の心は…」

 はたらくおじさん。  ドラマというのは別に大災害や殺人事件とかが無くても、小さな日常の中にしっかりとあるもの。ARIA らしいお話でした。  ただちょっと気になったのは、少年の手紙。先にどんな内容かを少年があかり達に話し、更にその後で手紙を花嫁がモノローグで読んでしまっており、これはどうかな、と思いました。  2度同じ手紙の内容を繰り返すのでくどくなる上、あそこは手紙を見た花嫁が無言で涙を流す様にした方が、視聴者が想像出来ますし、感覚として伝わってきます。 ..
posted by えみりおん at 02:08

2006年04月19日

ARIA The NATURAL 第3話「その 流星群の夜に…」

 やっぱこーゆー良いお話しは、良い作画で観たいですねぇ。  私はお話しさえ面白ければ作画にはさほど拘らないタチなんですが、やっぱこう、どっぷり良い気分で浸っていたところに、なんかカクカクっとした動きが入っちゃうと一気に現実に引き戻されてしまい、興醒めになってしまい。  なんかこの辺のところ、妙な乙女心が発動しちゃった、藍華ちゃんのロマンチックハートとシンクロしちゃったこちらとしては、やっぱ同じな訳ですよ。  アリア社長が姫社長に愛を囁こうとする、あの西村ちな..
posted by えみりおん at 23:42

2006年04月10日

ARIA The NATURAL 第2話「その 宝物をさがして…」

 小さな宝の地図を偶然見つけ、それを探す道々でアクアの素敵な場所を改めて発見し、そして最後に見つけた宝物は、アクアの一番美しい景色だった。  物語の舞台というのは大切なもので、特にこの ARIA では、アクアという舞台そのものが一つの人格を持っているような、そんな世界。  美術も勿論大切なのですが、今回のお話のように、宝探しというイベントで舞台を生き生きと魅せる事も出来るのです。
posted by えみりおん at 02:09

2006年04月03日

ARIA The NATURAL 第1話「その カーニバルの出逢いは…」

 異界というものは、我々人間の計り知れない場所であり、そこの住人とは安易に接する事は出来ない。  それはファンタジーの基本なのですが、このお話の様にそれをしっかりと押さえているアニメは意外と少ないものです。  相変わらず美しい音楽、そしてそれを生かし切った演出。何か心からこぼれそうな瞬間に、ポロリと入るBGMに、心を大きく動かされます。  また、会話シーンなども喋っている人の顔を捉える事を避け、テレビの枠外にもキャラクター達が生きている事を感じさせてくれます。 ..
posted by えみりおん at 03:57

2006年01月07日

ARIA The ANIMATION 第13話「その まっしろな朝を・・・」

 最終回なのでオールスターキャストで行きたいというのは解るのですが、みんな当たり障りのない言葉しか交わさないので、全員すっかり背景と化してしまいました。  そのキャラの登場のしかたも、都合良く段取り的に出てくるので白けてしまいます。  これなら灯里とアイちゃん、二人だけの物語にした方が良かったかと。  アイちゃんと過去のアクアを垣間見るシーンは良かっただけに、残念でした。
posted by えみりおん at 23:38

2005年12月22日

ARIA The ANIMATION 第12話「その やわらかな願いは・・・」

 う〜ん…とてもサトジュンとは思えないアレな出来…。  特に今回は作画が酷く、釘を打つカットは珍妙な動きですし、あり得ない場所(接合部で無い部分)を金槌で叩いてたりとか、お話に入り込めるレベルに達していなかったのが本当に残念。  出来不出来が激しいアニメです。
posted by えみりおん at 02:08

2005年12月15日

ARIA The ANIMATION 第11話「その オレンジの日々を・・・」

 ラストシーン、橋を渡り「新しい日々」へと消えてゆく二人を見送る灯里は、このまま彼女たちが消えてしまうのではないかという不安に駆られ、夢中で後を追います。二人はいました。  今は。  でもいつか、このオレンジの日々が消えてしまう日は来る事でしょう。だから灯里は叫ばずにはいられませんでした。 「また明日ね〜! また明日〜!」  この演出は秀逸です。久しぶりに目頭が熱くなりました。  外は厳しい冬。アリア社長もいつもの擬人化の動きは殆ど無く、否応無し..
posted by えみりおん at 04:16

2005年12月08日

ARIA The ANIMATION 第10話「その ほかほかな休日は・・・」

 悪い、という程では無いのですが…。  雪虫との出逢い、そしてその別れで、冬がまた一つ好きになった、というお話なのですが、その肝心の雪虫との交流が描かれていません。その為ラストでの灯里の涙も唐突で、視聴者の感情が置いてけぼりになってしまっています。  また、冬の訪れを感じさせてくれる林での出逢いは良かったのですが、どうして温泉宿で雪虫とお別れ?  もうちょっと良い舞台は用意出来たのではないかと思うのですが。  暁の登場もドラマに上手く絡められず、説明キャラ..
posted by えみりおん at 03:08

2005年12月02日

ARIA The ANIMATION 第9話「その 星のような妖精は…」

 やりたい事は解るんですが、あちこちに隙が見えてちょっと辛い。  寝所の障子が開くシーンなんか誰も手をかけておらず、両脇に黒子さんでもいるんですか、と聞きたくなってしまいますし、アリスが縁側に出るシーンなども、普通の反応なら二人はアリスの顔を凝視するより先にアリスの視線の先を見る筈ですし、作り手に都合の良い演出がちらほら見られて、これはどうかな、と感じてしまいます。  普通を描くことはとても大変な事。  あ〜それと、なんか皆さん、栗をしゃがんで手で拾ってる様..
posted by えみりおん at 08:33

2005年11月24日

ARIA The ANIMATION 第8話「その 憂鬱な社長ったら・・・/その イケてるヒーローってば・・・」

 主題歌が入り、水に浮かぶアリアカンパニーの情景、干しているオールの並びなど、レイアウトの素晴らしさを見るに、これは一流だな、と思っていましたらやはり脚本、コンテはサトジュンでした。  泣きながら、人形に付いたご飯粒を食べたり、マー社長にぽんぽん噛みつかれた時の半回転捻りとか至るカットに深い感情や強いインパクトがあり、無駄なシーンは一つもありません。  やはりこれが職人技というものでしょうね。  宮崎駿、富野御大が引退した後、トップに立つのはやはりこの人でしょう..
posted by えみりおん at 20:20

2005年11月17日

ARIA The ANIMATION 第7話「その 素敵なお仕事を・・」

 ここの所不作です。  1話で見せてくれたアイちゃんとの心の交流なども、今回の新婚さんには見られませんでしたし、逆にキャラクターが多すぎてあの二人が邪魔に感じてしまうくらい。  マッチを擦るシーンなど作画もかなり厳しく、上手と下手がコロコロひっくり返るコンテも見づらいものがありました。  心の動きなどをつい台詞に頼ってしまう辺りも、悲しい。  そろそろまた目が覚めるようなお話を期待しています。
posted by えみりおん at 13:55

2005年11月10日

ARIA The ANIMATION 第6話「その 守りたいものに・・・」

 先週に引き続き辛い。  作画力が大きくパワーダウンしておりますし、演出もメリハリがありません。  繋がったシーンでのカット繋ぎでポーズや表情の整合性が取れていなかったり、時間経過のモンタージュ無しで10数メートル位置を移動してしまったりとか、基本的な部分が抜けております。  しかしアテナの歌声は非常に心に染み入り、また歌とドラマを綺麗に合わせた尺もお見事。  シリーズ全体の底上げを期待します。
posted by えみりおん at 02:05

2005年11月05日

ARIA The ANIMATION 第5話「その あるはずのない島へ…」

 ああ…普通のアニメになっちゃった。  冒頭、イルカが跳ねるシーンでの存在感(重量感)の無さを観て、ああ、今回は辛いかな、と思ってしまい、やはり全体的に画面構成が甘くなっておりました。  萌えシチュエーションの繋がりで構成されており、レイアウトも単調。  ラスト、灯里が無くしていた心を見つけて泣き出してしまうシーンなど、あまりに勿体ない。  頑張って欲しいものです。
posted by えみりおん at 04:33

2005年10月27日

ARIA The ANIMATION 第4話「その 届かない手紙は・・・」

 この世界でないと成り立たないお話、この世界である事それ即ちドラマ、というシナリオではない。  それこそ、舞台を現代のベネチアにしても問題の無いシナリオはどうでしょうか。空飛ぶバイクやら、カードなどのSF的なガジェットも、ただ目新しく便利に使われているだけの様な感覚を受け、素直に楽しめませんでした。  しかし、やはりコンテは凄い。  「お願い」と小指を差し出す少女。思わずそれに反応して小指を差し出してしまう灯里。  しかし、「絶対に届けてね」という少女の言葉に..
posted by えみりおん at 23:32

2005年10月21日

ARIA The ANIMATION 第3話「その 透明な少女と・・・」

 笑うことが苦手で、そのコンプレックスから笑う事への抵抗感のあったアリスが、灯里に出逢って自然な笑顔をもらうまでのお話…なんですが、ちょっと今回は辛かったか。  笑うという自然な感情というのはどういうものかを、説明台詞無しで視聴者に感じさせてくれるか、それがこの回のポイントだった訳なんですが、それが伝わって来なかった。  「流れに逆らわないで、上手に水を掴んで…」とモノローグでの説明が入りますが、卓越した演出ならこの台詞無しで「自然に笑う」という事が伝わってくる筈..
posted by えみりおん at 03:26

2005年10月13日

ARIA The ANIMATION 第2話「その 特別な日に・・・」

 今回は藍華のお話。  彼女の台詞通り、姫屋の一人娘として「甘やかされ」て育った藍華は、晃の歯に衣着せぬ言葉にムカつく訳ですが、それは逆に言えば、今まで誰も言ってくれなかった言葉。  誰もが自分に敬語を使い、一目置かれていると言えば聞こえは良いのですが、その実、一歩引いた付き合いを常にされて来た藍華。  そんな自分を叱咤してくれる晃の事を実は好きなのですが、でも甘やかされた甘ったれ藍華はその叱咤を素直に受け止める事が出来ない。  この辺の捻くれた愛情が可愛..
posted by えみりおん at 03:35

2005年10月06日

ARIA The ANIMATION 第1話「その素敵な奇跡を・・・」

先に言います。視聴決定
 当たり前の何気ない一日をこの上なく美しく描く。それはとても難しく、高いスキルを要求される事ですが、同時にそれを描けた時、それを受け取った我々の心に一輪の美しい華が咲きます。
恥ずかしい台詞禁止ーっ! 自分ーっ!
 ゆったりとした時間の中で、小さなお客さんに出逢った灯里。そのアイちゃんはどこかひねくれていて、しかしどこか寂しげで、小さな身体で理解できない何かを感じたいとゴンドラに乗り込んで来ました。  そのプチ観光の途中、みんなでじゃがバ..
posted by えみりおん at 02:31