2007年09月29日

精霊の守り人 第26話「旅立ち」

 最終話としては申し分無し。  サグムの部屋(だよね?)を尋ねるチャグムとガカイ。  母と子とバルサ。王と子とバルサ。  その他、全てのキャラクターに「ご苦労様」という配慮。  ただ、ここまでの大風呂敷を畳むのでしたら、尚のこと前回、痛快なバトルを観たかったか。  後半で話が収束して行くにつれ、派手にすまい、地味にしよう、という優等生的な気持ちが働いてしまった感が。  ファンタジーであり英雄譚なので、血湧き肉躍る見せ方は決して悪い事では無いと思うの..
posted by えみりおん at 09:05

2007年09月23日

精霊の守り人 第25話「宴」

 微妙な喰い足りなさはあったのですが、これで文句を言ったらバチが当たるかなぁ。  世界の大きさを見せる為か、ロングが非常に多用され、キャラの動きも実写的で非常に堅実…言い方を変えれば地味…かな?  もう少しハッタリがあったら楽しかったでしょうか。  弟子の才能に隠すところ無く露骨に嫉妬するトロガイが楽しく、世代の交代に地団駄踏んでおります(笑)。  ここでトロガイやシュガとかが微妙な活躍しちゃったり、ひょっこりトーヤ辺りも来て応援しちゃったりすると、一気に..
posted by えみりおん at 16:33

2007年09月17日

精霊の守り人 第24話「最後の希望」

 前半、森に入ったバルサ達に狩人達が近寄るシーンは二度ありますが、既に最初のシーンから殺気がビシビシと画面から伝わって来ており、非常に強い緊張感を持たせてくれました。  そして今回はタンダが大活躍。  見た目はトロガイが茶化した様に盆暗ですが、既に賢人の域に足が届こうとしている様です。  そして前回からお目見えした有象無象(笑)の皆さんで。  どうも彼らの動きが3DのCGしていて、ちょっとだけ笑ってしまい。  技術的に違和感が無くなるまで、もう少しでしょ..
posted by えみりおん at 09:14

2007年09月09日

精霊の守り人 第23話「シグ・サルアを追って」

わーい(嬉しい顔)  「そいつに着替えてみせな」  「きがえる」という発音に慣れていたので辞書をひいてみたら「きかえる」が正しくて「きがえる」は、場合により許される発音だそうで。  真山亜子さんによる正しい日本語。  タンダにバルサとの事を持ちかけた時の、膝をぐっと開いたチャグムの座り方が、もうすっかり大人のソレ。  「そのくらいで勘弁してくれよ」とタンダに言わせるくらい、タメ話が出来る様になり、生意気盛りが可愛いチャグム。  しかし、二人の子を宿す..
posted by えみりおん at 15:03

2007年09月02日

精霊の守り人 第22話「目覚めの季(とき)」

 ジグロ過去話、チャグムの立ち直りと修行、ナユグに引っ張られるチャグム、新ヨゴでの研究。  さすがにこうやって並べてみると詰め込みすぎな気はしますが、それが無理矢理に感じられないドラマ作り。  良く練られた脚本と間をしっかりと取った演出に脱帽です。  あの時期にトロガイが湯治場に行くというのも、また何か調べ事なのか。  それともバルサとタンダに時間と切っ掛けを与えてあげたかったのかも知れません。  いよいよ次回から大きく動き出しそうです。
posted by えみりおん at 20:30

2007年08月28日

精霊の守り人 第21話「ジグロ・ムサ」

 ジグロについて語るバルサは、意外やジグロの心中に関しては「何だったんだろうねぇ」「解らないねぇ」の連発。  あの聡明なバルサが? と一瞬不思議に思えたのですが、考えてみれば当たり前。  我々はこのドラマを、映像作品として神の視点から見ています。  しかしバルサは当然のことながら、バルサの視点でしか物事を読み取れないのです。  「困らせてやりたかったのかもね」という言葉が、そのままチャグムに通じていた、という事にすら気付いていなかった様。  ああ、これが..
posted by えみりおん at 21:12

2007年08月22日

精霊の守り人 第20話「狩穴へ」

 魚の、そして自分の三倍はあろうかという鹿の腹を割き、その命を喰らう準備をする一行。  それはチャグムの腹を割き卵を喰らうラルンガと、どう違うのだろうか。  …いや、それとも何も違わないのだろうか。  トロガイはバルサのしごきに耐えて逞しくなって来た、と言っていましたが、捨て鉢だったチャグムの心がほんの微妙に前に向いてきたのは、この大自然のお陰ではないかと思っています。  宮廷も厳格で広かった。街の中も賑やかで広かった。  しかしそこには必ず人がいて、人..
posted by えみりおん at 09:52

2007年08月12日

精霊の守り人 第19話「逃亡」

 これはバルサが悪いな(笑)。  いきなり死と対峙させられたチャグム。酒にも女にも逃げる方法を知らない子供は、例え一時でも母親に「よしよし」とされたいもの。  その後でないと覚悟を教えたり、道を示したりは難しいかと。  しかし、「お前も卵も、大事な護るべきものなんだ」というバルサの言葉。  いや、解るよバルサ。言いたい事は。  でもさ、言葉を選ぼうよ。微笑んで言おうよ。  いくら聡明なチャグムとは言え、混乱した頭では「護るべきもの」という言葉を額面..
posted by えみりおん at 05:46

2007年08月06日

精霊の守り人 第18話「いにしえの村」

わーい(嬉しい顔)  今回強く印象に残ったのはニムカの語り。  気は優しいけどオッチョコチョイの長老は、辛い修行や責の重さから語り部を残す事を良しとせず、結果的に伝統を捨ててしまうミスを犯しました。  しかし、辛い修行をした訳でも無いニムカは、極めてナチュラルにトランス状態に入り、立派な語り部となっていたのです。  何と言いますかこの、自然やシャーマニズムなどの神秘を垣間見た様な、鳥肌が立つ様な美しいシーンでした。  そしてバルサとチャグム。  ..
posted by えみりおん at 20:31

2007年07月29日

精霊の守り人 第17話「水車燃ゆ」

「何という… くそ、お逢いしたのが私であったら!」
 この台詞が実に巧く、そのつもりは無いのですが余りの焦りから、ジンはシュガに対して「この役立たずが」と言ってしまっているんですね。  直前にお頭から、チャグム皇子の事となると熱くなりすぎる、と言われた裏付け、そしてこの後起こると予想されるジンの失策への伏線となるのでしょう。  信じていた頭領に裏切られ、更にそいつに命を救われた事実。(彼は良くやっていたのだが)何度も失敗を重ねてしまった自分の不甲斐なさ。死への恐怖..
posted by えみりおん at 10:35

2007年07月23日

精霊の守り人 第16話「ただひたすらに」

 かなり癖の強い作画で、ちょっと戸惑いましたが、そんなに悪くは無し。  サグムの顔もマミーナの亡骸のように、しっかりと「遺骸の顔」をしており、なかなか心を打たれました。  この作品に出てくる主要人物には、しっかりとした「覚悟」が描かれており、この人達の様に生きたい、と感じさせてくれ。  そしてチャグムも良い具合に無遠慮になってきて、からかわれてスネたり、菓子(?)を買ってきても良いと言われて喜んだり、年相応の表情を見せるようになり。  それがまたサグムの死と重..
posted by えみりおん at 01:28

2007年07月18日

精霊の守り人 第15話「夭折」

 チャグムが生きているだろう確信をサグムに伝え、その力になれれば、とシュガはサグムにそれ語ろうとしますが、チャグムがいなくなった事により、より自分は強くあらねば、というサグムの言葉に、シュガは目先に奪われた自らの思慮の浅さに反省します。  位こそはあっても、チャグムの様なカリスマに欠けるサグムは、己の凡庸さを嘆きこそすれ決してその公務を疎かにせず、結果もともと弱いその身体を酷使し、その命を落としました。  心優しき凡庸なる者、サグム。  普通の民草として生まれて..
posted by えみりおん at 06:00

2007年07月07日

精霊の守り人 第14話「結び目」

 「まあ、斬っていないというのならそれでいい」  自分のアイデンティティに関わる部分なのに、ちょーっとアバウト過ぎじゃありませんか、バルサさん。  まあ大人の余裕、という事かも知れませんが…。  トロガイの脱出劇も、既に助かっている後説によるものなので、視聴者側からすればハラハラ感が無し。  微妙に作画の乱れも見受けられましたし、次回に期待しましょう。
posted by えみりおん at 23:59

2007年07月01日

精霊の守り人 第13話「人でなく虎でなく」

 チャグムから離れた途端その目に宿った殺気。  これがバルサの持つ、もう一つの本性なのでしょう。  読み書きを教える先生に、「甘ったるい道徳のセンセイ様かい」というやさぐれた表情を見せるバルサ。  こういうキャラだったのか、と少し意外感が。  決着の解釈がちょっと難しく、物理的には、不殺の誓いを立てており心の奥底でブレーキがかかっていた為に峰打ちとなり、打撲性ショックで記憶が飛んだという事でしょう。  しかし本来の心理的な面で言えば、カルボの虎の心を断ち..
posted by えみりおん at 03:24

2007年06月26日

精霊の守り人 第12話「夏至祭」

 これでもうちょっと尺があったら…。  皇族であるチャグムは平民と違い、してはならない事は絶対にしてはならない、という事をわきまえている筈。  しかし、それを押してでも行かなければならなかったのは、皇族の、国の誇りを汚されたから、という理由付けもあります。  ただその葛藤を描けるだけの尺が足りませんでした。  ラストシーン、蛇がカエルを狙うアップなどは、ちょっと分かり易すぎだろ、みたいに笑っちゃいました。  去って行く二人の脇に蛇を見せるだけで十分かと。..
posted by えみりおん at 04:00

2007年06月17日

精霊の守り人 第11話「花酒をタンダに」

 今回は珍しく今ひとつ。  確かにトーヤとサヤ、タンダとバルサ、二組の男女関係がモチーフにはなっていますが、それぞれのドラマが綺麗にパッキリと別れてしまっている感があります。  タンダが戻る切っ掛けも心の結び付きという意味合いより、単なる謎解きと卵というアイテムに頼ったもので、ドラマが見えません。  行ったは良いけど実は戻り方が解らなかった…というのもなんか間抜けに見えてしまい。  演出も、チャグムが家の軒先でタンダと話していたら、いつの間にか横に座ってい..
posted by えみりおん at 02:11

2007年06月09日

精霊の守り人 第10話「土と英雄」

わーい(嬉しい顔)  この手のお話ですと、世間知らずの皇子様に町っ子が「そんな事もしらねえのか」という展開にさせ、庶民の溜飲を下げる系のお話になる事が多いのですが、いやいや、逆を突いてきました。  冒頭でバルサが言った「あの子は頭が良すぎる」という台詞を、後半の博打で見事に裏付け、更にチャグムの肝の据わり具合までビシッと伝えて来てくれた演出力は素晴らしい。  また、トーヤが賭博に負けた時、チャグムは「負けて良かったんだよ」とだけ言い、彼らもまた商売なのだから、..
posted by えみりおん at 12:44

2007年06月04日

精霊の守り人 第9話「渇きのシュガ」

わーい(嬉しい顔)  父王が亡き息子への情で、チャグムの想い出の品を集め像を造ろうとしているのを察したサグムは、「王たるものがそれはなりませぬ」と諭します。  が、その諭し方が「水妖の呪いを断ち切るためにチャグムが身に付けていた品を集めて燃やす様に手配しておられる様ですが、その様な手間は私にお任せ下さい」との進言の仕方。  王の顔を立て、更に「私もチャグムの兄です。どうか私にやらせて下さい」という言葉。  雅たる者の腹芸と、情。  そして今回はシュガの..
posted by えみりおん at 06:36

2007年05月29日

精霊の守り人 第8話「刀鍛冶」

 「俺のラーメンにケチつけんじゃねえや、てやんでえ」と職人ぶる人もいるでしょうが、彼らは誰の為に、何の為に作っているのでしょうか。  武器を使う者がいれば、武器を作る者も当然いる。  武器を作る者はその武器を、使う者に託す事になり、その武器により落とす命の重さも共に背負う事になる。  職人とは本来そういうものでしょう。  落ち着いた話ですが、心に染み入りました。
posted by えみりおん at 15:42

2007年05月25日

精霊の守り人 第7話「チャグムの決意」

 作画も大人しくなって、今回はインターミッション。  自らも漏らしていましたが、寡黙なバルサとはしゃぐ事を知らないチャグムには会話が少なく、タンダじゃなくても心配になってきます(笑)。  まあ、二人とも会話の無い事を苦痛に感じてる風には見えませんし、あれはあれで良いコンビなのかも知れませんが、チャグムがもう少し世間に慣れたら、同年代の友達が必要になるんだろうなあ。  とか思うまもなく、多分物語は怒濤に展開して行くのでしょうが。
posted by えみりおん at 00:42

2007年05月18日

精霊の守り人 第6話「青霧に死す」

 今回注目すべきは「儀式」。  チャグムは髪を落とす事により皇子を捨てた。  仲間達との別れの会話。  「沈思黙考」。  そして、自らの葬列を見ることにより、プロローグで自ら皇子を捨て、そして今、この国から皇子である自分が消えたチャグム。  全て「儀式」が大きな意味を持っています。  形骸化された儀式やしきたりには意味がありませんが、この様な人が生きて行く上で欠かせない儀式や伝統は、護って行かねばならないでしょう。
posted by えみりおん at 23:32

2007年05月10日

精霊の守り人 第5話「秘策、青い手」

 今回は息抜き。  Aパートは説明に終始しており、全体的に作画も弱くなっています。  しかしこれが毎回やる気の見えないアニメならともかく、これだけのクオリティを保ってくれているので、どうこう言うのはバチが当たります。  Bパートに入ってからはググッと盛り返しておりますし、特に次週への引きが面白かった。  あれだけ大仰に勿体振った人売りの解放。  時はまさに世紀末なモヒカン刈りな皆さんが大暴れでもするのかと思っていたら、女性や子供までいるどう見てもただの民..
posted by えみりおん at 07:24

2007年05月01日

精霊の守り人 第4話「トロガイの文」

 ウーパールーパー語、何とか解析しようとしてみました。 mori01.mp3  タイムストレッチで伸ばしてみましたが、これが限界。
「何、こんなとこ、呼び出し」 「〜まさか」「〜忘れた」 「そうとしか」「〜のわるい、たまご」
 等、日本語で喋っているのは確かですが、私みたいな事を試そうとする人がいるだろうと(笑)、単語をバラしているっぽいです。  また、イントネーションが変なので、逆ローマ字読みにしてそれを逆回転してる可能性があります。 例)「..
posted by えみりおん at 08:41

2007年04月22日

精霊の守り人 第3話「死闘」

わーい(嬉しい顔)  危機がちゃんと危機と見えるのが凄い。  というのも、バルサが超人ではなく普通の人間であり、斬られもすれば血も出る。雨に打たれれば体力も失う、という人間が普通に持っている弱点をそのまま感じられる演出があるからこそ。  チャグムに道を教えている最中に一瞬表情が止まる、などの細かい描写などは秀逸。  それら弱さと同時に登場人物達のプロフェッショナルさ。  行動力のあるトーヤに機転が利くサヤ。後半バルサの横で戦う二人の殺陣も凄まじく、構え..
posted by えみりおん at 13:50

2007年04月18日

精霊の守り人 第2話「逃げるもの 追うもの」

わーい(嬉しい顔)  この抜群の面白さは、リアリティから来るものです。  アニメですとやはり英雄を作り上げるのが当然。主人公は強く、そして時に大きな弱点により危機に陥り、そしてそれを乗り越えてまた強くなる。  バルサは勿論強い。しかし並み居る的をバッタバッタと薙ぎ倒す様な、英雄的な強さではありません。  バルサに限らず登場人物の誰もが、「ついやってしまいがちなミス」を犯します。それがドラマ的な繋がりによって小さく、しかし確実に彼らをピンチに追い込んで行く。 ..
posted by えみりおん at 00:19

2007年04月08日

精霊の守り人 第1話「女用心棒バルサ」

わーい(嬉しい顔)  現段階で私的にはグレンラガンを軽く超えた今期最高傑作。  どこから語って良いものやら。  まず度肝を抜かれたのはその美術。冒頭で見せてくれた大自然の3D背景回り込みから始まり、巨大な橋の存在感、繁華街の偏執的なまでの描き込み、そして大味そうな大衆飯と、味気なさそうな雅な御馳走。  台詞などで説明しなくても、美術だけで、目で見ただけでこの架空の国がどの様な成り立ちで、そしてどの様な文化を持っているのかが解ってしまう凄まじさ。  そし..
posted by えみりおん at 01:08
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