2007年07月07日

英國戀物語エマ 第二幕 第12話「花」

わーい(嬉しい顔)  最高のメロドラマでした。  メロドラマというと、悲劇の大安売り、音楽で無理矢理盛り上げた安っぽい不倫劇の代名詞、みたいな言い方をされる事が多く、実際その様な安易なドラマの乱発によりメロドラマという言葉は今では侮蔑的な意味合いになり、「トレンディドラマ」と名前を変えて生き残っています。  しかし。  報われない愛というのは普遍のテーマであり、その愛というのは人生生きていればまあ99%の人々が体験するもの。  誰もが共感出来るテーマで..
posted by えみりおん at 16:02

2007年07月01日

英國戀物語エマ 第二幕 第11話「光陰」

わーい(嬉しい顔)  ウィリアム…。  登場当初は、頼り無いボウヤだねえ、君にエマさんなんて高嶺の花だよ、とか思ってたのに、なんて立派に…。  と言うか、部屋で寝っ転がってアニメ観てダメ出ししてる自分が情けなくなってきましたヨ。  家がいよいよ危ない、という時、不安がるコリンきゅんに「これからは僕たちと一緒に家族を護ってくれ」と語るウィリアム。  途端、不安でいっぱいだったコリンきゅんの顔が、凛々しい少年の顔に変わりました。  「兄さんは人をそういう..
posted by えみりおん at 02:06

2007年06月25日

英國戀物語エマ 第二幕 第10話「窓辺」

わーい(嬉しい顔)  当初、集団生活に向いていないんじゃないかと思われたエマでしたが、こんなに沢山の応援してくれる仲間や主人が出来て、自分のことのように嬉しくなりました。  ハキムも説教くさくなるのは嫌いだったのでしょう、ウィリアムが頼りなかった頃は、その奔放な生き方を見せる事で人生を教えていましたが、今ではしっかりと言葉で伝えてくれます。  そしてラストシーン。  窓辺にてロミオとジュリエットばりの告白。  いやぁ、こういう告白受けてみたいなぁ、とか男の..
posted by えみりおん at 13:41

2007年06月17日

英國戀物語エマ 第二幕 第9話「覚悟」

わーい(嬉しい顔)  すっかり男の顔になったウィリアム。  長かったけれど、とても丁寧にウィリアムの成長を描いてくれましたので、ハキムの立ち位置に置かれた視聴者が、その彼の笑顔を見る事でドラマの山場を一つ越えたカタルシスがありました。  読者が、視聴者が気持ちよくドラマを観られるように、という点を(無意識にせよ)重視した構成はとても優しく、約束されたハッピーエンドに向かい、安心してドラマに身をゆだねる事が出来ます。  この優しさ、安心感が「エマ」の醍醐味..
posted by えみりおん at 18:43

2007年06月09日

英國戀物語エマ 第二幕 第8話「居場所」

 珍しく作画に乱れがありました。  顔のアップ等は綺麗に修正されていましたが、ちょっとロングになったりすると微妙になったり、また後頭部からのショットなど、あまり気にしない部分でのデッサンの乱れがあり。  が、シーズン1から一貫して誠実な作りをしてきたこの作品。この程度で文句言ってたらバチが当たりそうですな。  今回は、閉塞された状況を打開する、とまでは行きませんが、適度なガス抜きになっており、気持ちが和らぎました。  一番可哀想な思いをしてきたエレノアを何..
posted by えみりおん at 12:00

2007年06月04日

英國戀物語エマ 第二幕 第7話「夕波」

わーい(嬉しい顔)  感嘆する程の丁寧さ。  1カット、1シーンの間が非常に巧く取られており、視聴者に十分な感情のタメを作らせています。  作業的に尺を測って繋げていく、みたいなどこかのやる気のないアニメの様なぞんざいさは微塵もありません。  後ろ姿を見ただけでエマの感情を読み取るアデーレ、意外やテレ屋さんだったハンスなど、キャラクターの掘り下げも素晴らしい。  また、指先や口元だけの演技で痛いほど感情が伝わってくる作画力も驚嘆。  そしてウィリアム..
posted by えみりおん at 05:48

2007年05月29日

英國戀物語エマ 第二幕 第6話「成功と喪失」

 …あのリチャードがねぇ。  しかし、この時点までリチャードの優しさを我慢して隠して来たのには、作者的には相当な忍耐がいった事でしょう。  やはり一辺倒のキャラクターでは無く、あの厳しさもトロロープを療養に離れにやった寂しさから来たものだと思えば、リチャードにもまた人間味の深みが増します。  そしてこの物語のうまさは、悲しさをより悲壮に描くのではなく、先週の様に幸せの足下を狙う罠とか、今回の悲しさの中にあるクリスマスの暖かさとか、幸せと不幸との入り交じった感覚。..
posted by えみりおん at 12:47

2007年05月24日

英國戀物語エマ 第二幕 第5話「抱擁」

わーい(嬉しい顔)  ドラマの盛り上げ方が凄くて、ただただハラハラしっぱなし。  ウィリアムもエマもエレノアも悪くない。リチャードとキャンベル子爵との確執以外、誰一人決定的に悪い人というのはいません。  悪いのは運。  まさに運命に翻弄される、という言葉がぴったりの二人。  中盤までこれでもかというくらい幸せな描写をかましてくれており、当然視聴者はこの後に来るでしょう衝撃の出会いにハラハラしながら、この幸せな風景を見ているしかなく。  これぞドラ..
posted by えみりおん at 22:16

2007年05月17日

英國戀物語エマ 第二幕 第4話「求婚」

わーい(嬉しい顔)  面白いなあ。  ヴィクトリア風物を眺めているだけでも満足なのに、人間関係もまたドキドキワクワクものです。  冒頭、エマの事を取っつきにくくてどうの、と言っていたポリーが、エマの持っていた花瓶を割り、視聴者をドキッとさせた後で「やるならこれくらい思い切ってやんなきゃ」、という悪意のないやんちゃさ剥き出しの笑顔を見せる。  また、エレノアとウィリアムとの間が少し進展したかと思ったら、百合姉妹のモニカがド派手に登場。  今後の展開に一波..
posted by えみりおん at 22:41

2007年05月09日

英國戀物語エマ 第二幕 第3話「涼雨」

わーい(嬉しい顔)  微妙に動画に乱れはありましたが、サルがエマの身体を這い上って行くカットなど、ここぞというシーンでは感動的なまでな美しい作画を魅せてくれます。  そしてもう文句の付けようのないキャラ立ち。  特に今回は、合理主義で半ば諦めの入った達観視を持つアーサーとウィリアムとの対比が非常に巧く表現されていました。  感情にまかせて倒した燭台を元の位置に戻すアーサー。  風邪を押して出かけようとするグレイスに呆れ、代役を買って出るウィリアム。しか..
posted by えみりおん at 12:29

2007年05月01日

英國戀物語エマ 第二幕 第2話「月光」

わーい(嬉しい顔)  冒頭、「仕事抜きなら…」という言葉に対し(いや、これが貴族の仕事なんだよな…)という顔つきをするウィリアムが面白い。  しかし目の前で期待にいっぱいのコリンきゅんの顔を見させられたら行くしかないなぁ、という、行動に無理が無い上に実に微笑ましいシーンとなっています。  キャラクターの配置も堅実で、ジョーンズ家の兄弟がズラリ並んでも、各々がその役割をしっかりと果たしています。  同時にメルダース家に於けるエーリヒの躾とウィリアムを対比させる事に..
posted by えみりおん at 05:46

2007年04月22日

英國戀物語エマ 第二幕 第1話「新しい家」

わーい(嬉しい顔)  ハキム大暴れパーティーシーンの作画が微妙だったので、2期に入ったら一気にレベルダウンのパターンかとヒヤヒヤしてましたが、その後一気に盛り返し。  元々集団生活に向いてなさそうなエマの孤立から始まり、扇紛失事件からメルダース家に一応の形にせよ受け入れられるまでのお話。  その扇も紛失事件から始まり、ドロテアが送り主の前でそれを使う事で気配りや政治的な駆け引きに長けている聡明な女性であるという事を見せる等、小道具を実に上手く使っています。 ..
posted by えみりおん at 02:20

2006年10月12日

天保異聞 妖奇士 第1話「妖夷、来たる」

 天保の時代で妖怪モノとなると、やはりラスボスは鳥居耀蔵となるのだろうか。  英國戀物語エマの様に随分と時代考証に凝っていて、それを眺めているだけでも楽しめます。  ただキャラクターデザインが妙に端整な顔立ちで、お目々がキラキラしている辺りちょっと…。時代物でしたらもう少し野暮ったくして欲しかったかなぁ。  この辺の時代には興味があるので、趣味として試聴続行。
posted by えみりおん at 00:36

2005年06月19日

英國戀物語エマ 第12話「スズラン」

 とりあえず文句は、終わってもいない作品を目先の利益だけでアニメ化企画する方々に言うことに。  ただ、取って付けた様なケリーの想い出はいただけない。あれはエマのケリーに対する思慕というより、ケリーの革新的な教育方針を示す意味合いの方が強く、最終話で見せるシーンでは無いのでは。  また、同じくジョーンズ兄妹の煮え切らない描写、エレノアの消化不良さ加減など、無理は解ってはいるんですが、もう少し「最終回」としての体裁は整えて欲しかったか。  しかし、画面の方は相変わら..
posted by えみりおん at 01:37

2005年06月12日

英國戀物語エマ 第11話「過去」

 ならば自分が水辺に降りればいい。  そうは言ったものの、実際に下司もの生活を見るのは初めてなウィリアム。その劣悪な環境に引いてしまいます。  更にアルから聞かされたエマの過去に、自分の置かれている立場を改めて確認する。  ウィリアムを家に招き入れたアルの何気無い仕草が、住んでいる世界の違いというものを解らせてくれます。  ただ今回の過去の描き方に関しては、あまりにはっきり描きすぎで、想像の余地を残しておいてくれないと訴えかけるエネルギーが弱まってしまうか..
posted by えみりおん at 01:27

2005年06月05日

英國戀物語エマ 第10話「すれ違い」

 サブタイが「すれ違い」の割には、何か思いっきり出逢ってるんですが何なんでしょう。  更に逃げるエマと追いかけるウィリアム。スカートが邪魔をする女性の足に、必死の筈の若く健脚なウィリアムが追いつけない、というのは余りに嘘っぽい。  またヴィヴィーが階段を滑り降りるシーン、倒れたウィリアムが立ち上がるシーンなど、今回は作画が少し微妙でした。  しかし、やはり上手いなと思ったのはジョーンズ家との縁談の話を進めようとするキャンベル婦人に対し、一言給仕に「音を立てるな!..
posted by えみりおん at 01:14

2005年05月29日

英國戀物語エマ 第9話「ひとり」

 泣きはらす様なあざといシーンを見せるよりは、「ひとり」になってしまった広い家で、黙々と片付けをするエマを描写する方が、より強く心を打ちます。  特にメイドなら家の中が「世界」なので、ケリーこそがその世界の中心。居て当たり前、居なければ自分の存在意味が無い。  そんなエマの心の支えが無くなってしまいました。  ウィリアムもエマの一件で責任というものを自覚し始めて、大人へとなりつつあります。エレノアもまた良い娘なので、尚更気にかかります。  とかく暗くなってしま..
posted by えみりおん at 01:13

2005年05月23日

英國戀物語エマ 第8話「時計」

 時を、人生を刻む時計。そして古くなった木戸。  不吉な暗喩がちりばめられる中、ケリーは息を引き取りました。  一方ジョーンズ家では、タイミングを見計らった、ハキムの厳しい友情の一言。  そして父の言葉。  「楡は丘に、葦は水辺に生えているのが自然で正しい事だ」  私の好きな映画で、同じく古い時代でのユダヤ人とロシア人との恋愛にて、反対する父が「鳥と魚が結婚して、どこに巣を作るつくりなんだ」という似たような台詞があります。  それがこの時代の常識であり..
posted by えみりおん at 06:38

2005年05月17日

英國戀物語エマ 第7話「水晶宮」

 エマの着替えからクリスタルパレスへの繋ぎ、またウィリアムの説明と、次々と移るロケーションなど、シーン繋ぎが非常に丁寧。混乱は全くなく、台詞、ドラマ、感情の流れが見事に融合しながら滞ることなく過ぎて行きます。  そして水晶宮での口づけも、極めて自然。ウィリアムがガチガチに緊張したりとか、エマも余計なとまどいを見せたり、などの葛藤描写を必要としないこの流れは、前半から見せてくれたあまりに自然な「流れ」の到着点。  全体の流れ、というのはドラマ制作においては基本中の基..
posted by えみりおん at 22:08

2005年05月10日

英國戀物語エマ 第6話「訪問」

 「父さんがいないと、途端に動物園の様になるな」  つまりは、自分にはその器が無い、という事なのですが、それすらも自覚できていなさそうなウィリアム。  その父と、ケリーの見舞いに行くことになったのですが、これがなかなかの緊張感。  エマの前で、父と元恩師に自分のダメっぷり話されるウィリアム。失礼があってはと緊張するエマ。そんなエマを見て助け船を出すケリーと、まだ気づいていないリチャード。  ドラマが動き始めました。  演出なのかシナリオなのか、微妙につっかえ..
posted by えみりおん at 23:15

2005年05月04日

英國戀物語エマ 第5話「晩餐会」

 よく調べてある風俗調度品などを眺めているだけでも贅沢な気分にさせてくれるアニメ。  言葉にせずとも深い信頼関係にある二人。そして言葉に出来ないロマンス。  ちぎれた首飾り。もう取り戻せない自分の青春をエマに重ねるケリー。そしてケリーはその首飾りをエマに託します。  自分の分も、エマに幸せになって欲しい、と。  台詞や仕草に対する反応に、「心の動き」を示す「間」が十分に取られており、実に丁寧な演出。  また、蝋燭や暖炉の明かりに照らされた暖かい室内の色は..
posted by えみりおん at 20:04

2005年04月29日

英國戀物語エマ 第4話「ミューディーズ」

 冒頭屋敷での若いメイドさん達のお喋りと、テニスコートでの貴婦人達のお喋りが同じレベルなのが面白い。身分は違ってもしょせんは同じ人間だ、という事がこのシーンで訴えかけて来ます。  今回は構成もコンテも素晴らしく、特にテニスコートでのやりとりは見事。  まずヴィヴィーの元気なテニス姿で視聴者を引きつけ、アーサーとハキムとのお相手交換でそれぞれの性格を打ち出します。そして件のお喋りで二人の紹介、更に兄弟の微妙な関係をコリンというクッションを入れて刺々しくならないように..
posted by えみりおん at 17:08

2005年04月17日

英國戀物語エマ 第3話「告白」

 やはりインドの金持ちというのはスカしてなくて、「俺は偉いんだ」という尊大さがあって気持ち良い。  ばら蒔いた花びらをちゃんと掃除させたりする描写も、マヌケな中にもリアリティがあり、また責任や礼儀というものも感じさせてくれる。  エマへの「顔が好きだ」という全く飾る事の無いプロポーズや、わきまえた引き際に、器の大きさを感じます。  家の前まで行ったものの、うろうろするだけで結局何も出来なかったウィリアムとは格が違います。勿論、そこがウィリアムの魅力でもあるのですが。..
posted by えみりおん at 01:09

2005年04月10日

英國戀物語エマ 第2話「二つの世界」

 うわー、構成うますぎ!  窮屈な社交界をしぶるウィリアムだが、厳格な父に無理矢理引っ張り出されてみると、エレノアとの出逢い。社交界でのルールをそつなくこなすウィリアムを見るに、こいつは馬鹿ではないな、と視聴者は解ります。  そのシーンの直後で青空市場でのエマの買い物を映し、住んでいる二つの世界の違いを見せる。  そして日傘での失敗。女性に恥をかかせてしまい、世慣れしていない無神経さが露呈。  その日傘をエマに渡そうとするも、貴方とは違う世界なのです、と丁重に..
posted by えみりおん at 01:14

2005年04月03日

英國戀物語エマ 第1話「贈り物」

 美術さんの凄い力の入れよう、またモブシーンやティーカップを勧めるカットなど、作画もまた頑張っています。  ただ力が入りすぎて、異国の風景ビデオを楽しんでいる様な感覚は、正しいのか正しくないのか。  ビジュアル的な部分ではストンと気持ちよく世界に入り込めたのですが、何か感情が入り込もうとするとバリアが張られてしまう様な、ちょっと突き放した感覚。  前半私は、エマの感情が読めずにとまどっていたんですが、眼鏡やレースのハンカチという小道具を使った演出で、ピンポイントで入..
posted by えみりおん at 01:11