お前ら一人前になるの早すぎ!
まあ、平安時代では15歳で元服してたし、今が遅すぎるんですがね。
今回は灯里の表情、特に瞳がとても素晴らしく。
前半見せてくれた、顔は笑っているけれどその瞳の奥に潜む激しい寂しさなど、瞳を大きく描くという慣習のあるアニメでしか出来ない演出です。
暁からの電話を離した後、また帳簿を付けていて急に「これから一人になるんだ」と実感してしまった時、フーッと背景がズームアウトする演出。
現実からの剥離感。
そんな灯里も、アリシアと抱き合い心の整理がつくと、アリシアの手を離します。
そう、あのカットでは、名残惜しそうに上に向けたアリシアの手の平から、滑るように指を離していったのは灯里の方。
灯里が独り立ちした瞬間でした。
アイちゃんを迎え入れ、アリシアと同じポーズで、アリシアと同じ言葉で、アリアカンパニーを継いで行く灯里。
若い人達の間では、古臭い伝統は捨てて常に新しい物を求める、という考え方が強いと思います。
伝統の中には悪習や迷信も数多くあり、その心を忘れまじないの如く繰り返されるだけのギシキもあります。
しかし、アリアカンパニーという「場」において、いたわりと優しさという伝統はグランマからアイちゃんへと、脈々と受け継がれており。
絶やしてはならない美しい「優しさという伝統」。
それがこの作品のテーマだったのではないでしょうか。
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