全てのキャラが問題の収束に向けて一直線に突き進んでおり、そこにブレが一切無いので、うまく回りすぎの様な感覚を受けてしまいます。
みんなの言動には無理も無駄も一切無く、だけどそれに対して「そうだったね!」と一瞬で納得出来てしまうほど、人間って崇高な生き物じゃ無いと思うんですよ。
理屈じゃ解っていても、という部分。
それは結局は時間が解決してくれたり、徐々に自分の中でこなれていったりなどで、何とかなるもの。
それを描く「遊び」や「無駄」が無く、一直線に解決に突っ走ってしまった為、みんな優等生に見えちゃうんですよね。
頑固者のタマちゃんなんか、3ヶ月くらい誰の話も聞かずに、ふて腐れてそうじゃないですか(笑)。
ただ、それを打破出来るのが、演出力や演技力。
今回、佐藤利奈さん演じるさとりんが「あたしの特訓まで無駄にするな!」と激高するシーン。
怒りでフラフラと揺れる不安定な発声、喉から絞り出す感情むき出しの声。
あの声であの台詞を聞かされたら、納得しちゃうよなあ、という演技。
演技の説得力がドラマを助けてくれた名シーンでした。
もちろん今期の有象無象のアニメに比べれば、5指に入るでしょうレベルの高いアニメなのですが、だからこそより高いものを求めてしまうんですよね。
MAKI『STAR RISE (エンディング/バンブーブレード(TX系アニメ))』