
始まった当初は強い閉塞感に息苦しかったこのアニメでしたが、乃絵の破天荒な振る舞いがそれを打ち破ってくれ、3話目にて実にバランスの良い傑作となりました。
シナリオは各キャラクターの想いを交差させ、演出はそれがスムーズに流れる様に獅子・狛犬に挟まれた境界線や、バスケットボールなどで助け。
そして感心するのは 乃絵にドッ引きする周囲の生徒達のリアクションがしっかりと描かれており、乃絵の奇行がちゃんと奇行に見える、という事。
凡百の萌えアニメですと、ヒロイン達による奇行のオンパレードで、奇行が日常になってしまい。
しかしこのアニメでは乃絵以外のキャラは驚くほど常識人ばかりで、尚更乃絵の奇行が映えます。
守り人やバンブレでも使われていた、3Dによるモブシーンも積極的に取り入れており、堅実なだけでなく、貪欲に新しい技術を取り入れようとしているスタッフの意気込みを感じます。
当初はアニメアニメしていて若干どうかな、と思っていたキャラデザですが、高い作画力でのその動きに、今ではもうこの絵でなきゃ、という感じ。
胸とかお尻とか、女の子の身体にちゃんと「肉」がある様に見せている作画はエロくて良し!
どうも西村監督の作品はエンジンがかかるまで、と言うかこちらがそのエンジンに乗りきれるまでに時間がかかり。
やっとスコーンと突き抜け、楽しめる様になりました。
さあ、これからです。
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