この辺は水木しげる氏の、ひもじかった戦争などの貧乏体験がずっと尾を引いており。
そして同じく戦地でマラリアと栄養失調で死にかけていた所を、ニューギニアの土人(水木氏は親しみと尊敬をこめてこう呼んでいるそうです)に助けられ、その時間の概念が抜けている様な自然な楽園こそが、今回のような「呑気な」水木ワールドへと繋がっており。
だってさあ、鬼太郎が大金手に入れて大喜びしてる所に、ねずみ男にポカリと横取りされて「あ…」で終わりですよ。
これがオチ。
こんなのアリ(笑)!?
こんなのアリ(笑)!?
いや、これこそが水木ワールドなのです。
恐怖と喜劇の同居、というのはドラマツルギーの基本ではありますが、恐怖と呑気の同居、という極めて異質な世界観は、世界を探してもそう多くは無いと思います。
1話を見て、少しだけ不安になったのは、怪奇一辺倒になり、この「呑気さ」が失われる事だったのですが、大丈夫みたいです。
さあ、毎週楽しみにしましょう。
水木しげる80の秘密