「あるある」とか「何気ない日常」とかいうのは、視聴者がそれを許してしまう悪習もあり、いくらでも手を抜けるもの。
なので始まった当初このアニメ、かなり警戒して見ておりました。
が、世界観がじわじわとこちらの脳を浸食するにつれ、どんどんハマって行く自分に気付き。
最終話では大満足しておりました。
とにかく映像作品としてのセンスが良く、例えば今回なら藤岡が「カナちゃん」練習した直後、ローアングル・ロングの画面手前端にボールを配置してあるとか。
古くさい手法ですとカラスが飛んでくとか、「・・・」と画面に出すとか、その様な「間」の映像演出が非常に凝っています。
音響や美術のセンスの良さなど、他にも技術的な事は勿論ありますが、もうちょっと感情的な部分に寄ってみますと、キャラクターに不快感が全くない、という点が挙げられます。
カナの様な強引で押しつけがましい性格、保坂の様な所謂「キモい」性格、一見あざとそうなマコちゃんの女装など、観ているこちらが「おい、またこのパターンかよ」とうんざりするような設定なのですが、それが実に上手く「笑い」に昇華出来ていており。
今回、胸元をはだけながら麺打ちをする保坂とか、腹がよじれるかと思いましたヨ。
よっぱらって女の子同士で絡むシーンにしても、楽しくて可愛らしいという感は受けても、あざとくていやらしい、という感は受けず。
この辺の、視聴者に媚びないカラッとした作風が、このアニメの清々しさに直結していたと思います。
これは化けました。
と、言いますか私が必要以上に警戒していた、というか。
楽しいアニメをありがとうございました。
佐藤利奈(南春香)/井上麻里奈(南夏奈)/茅原実里(南千秋)/カラフルDAYS
>キャラクターに不快感が全くない
このアニメの良さの1つだと思いますが、あそこまで巧くキャラクターを扱うアニメもそうは無いと思いますしね。
保坂なんて普通のアニメと嫌われ者なタイプだと思うんですが、このアニメだと愛すべきナルシストになってしまう面白いキャラ立ち。
気がつけばその気持ち悪い魅力に惹きこまれていたわけですがw
保坂だけではなく個性的で魅力的なキャラクターが多いみなみけですから、各キャラやり取りが面白くないわけが無く、
この面白さ、おかわりにも引き継がれていればいいのですが・・・さてどうなるのでしょう。
それでは今年もお世話になると思いますがよろしくお願いします。
思うのは、キャラ達がスタッフに愛されてるんだろうなあ、という事です。
モノを作っていて「こいつ嫌いだ」と感じてしまった時点で、作画なりシナリオなり演出なりに結構出てしまうものだと思います。
どう見ても良いトコ無しの保坂があんなにチャーミングに見えるのは、やはり愛の成せる技でしょうね。
さあ、こうなってくると次の「おかわり」へのプレッシャーがかなり(笑)。
ビクビクしながら待ちましょう。
それでは、今年もよろしくお願いします。