
雨の中、久我山が笹原に携帯をかけていた場所は雨の中。
ホームに屋根があるのに、そこから外れた雨の中でわざわざ携帯をかけている点が興味深い。
それは屋根があるのに雨の中に立たなければならないという、社会の理不尽さと戦っている久我山、とも取れますし、悩む笹原に対して楽な場所から話しかけられない、という彼の心からかも知れず。
鷲田社に行った直後も、アタフタと働いたり泥のように仮眠を取っている社員を背景として見せておき、面接が良い方向に向き、それが終わる頃には、同じ背景で社員が一人もいなくなっているシーンが流れます。
時間にルーズでないしっかりした会社、とも受け取れますが、それよりも、暗がりで寝ていた人がおらず、その毛布は綺麗に畳まれていた、という描写に、視聴者に「辛かった就活もやっと終わった」と感じさせてくれる美しいシーン。
今までどうしても神憑ったストーリー構成にばかり注目してしまいましたが、この作品、演出も当然凄い。
就職が決まり、最初に電話を入れたのがオギーで、最後女性陣三人いる部室に入っていった時、既にその事を知っていたオギーがその為微妙に反応に困っている様子がまた可愛い。
で、こんな良い話でも、シャワーの水たまりが足もとだけではなく股間(より正確に言えば陰毛)からも垂れて溜まっている、という描写は、やりすぎだろうとか思いましたが、これをやっちゃうのが凄い。
「自嘲と自虐で自己弁護?
ボクってダメなヤツなんですー、って開き直り
オタクの常套手段だよね」
ボクってダメなヤツなんですー、って開き直り
オタクの常套手段だよね」
春日部のズバリの一言。
硬軟入り乱れた、素晴らしいオタク青春物語の幕切れです。
勿論3期もあるでしよう。
じっくりと力を溜めて下さい。
スタッフの皆さん、お疲れ様でした。
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