就活学生をイビって憂さ晴らしをする面接官から始まり、社会に入ったらこの理不尽と戦わなければならない、という陰鬱な雰囲気。
しかしすぐに部室での心地よいダラダラ話。
そこには斑目、笹原、大野とすっかり貫禄のついた三大部長がズラリ勢揃い。
ここは大学のげんしけん。
そしてラストの面接。
アピールを冒頭で切られ、ああ、またイビられか、と思ったら、鋭い所をズバズバと突いて来る面接官。
彼らは冒頭の面接官と違い、しっかりと顔がフレームに入っており、人間として対峙してくれている事が解ります。
ハッピーエンドかそうでないか、という成功か失敗かという二元論で言えばバッドエンドなんでしょうが、社会にはこの様にしっかりとした大人もいるんです、という「希望」がここにあります。
映像も非常に凝った画作りをしており、極端な俯瞰ショットで喪失感を見せてくれていたり、春日部の座っていた椅子目線で尻から立ち上がるなんて仰天のレイアウトなんかもあり。
面白かったのは、大野、笹原、斑目、春日部が部室でダベっていた時、ほぼ無言である大野さんの正面ショットや、後頭部舐めショットなどを多用し、視点を彼女のものにしていた事。
この様な演出により、視聴者は大野さんに感情移入する事でダベり会話の聞き手としてのポジションを得る事が出来、この会話に参加している様な気になります。
そして次のシーンでオギーがINして向かってくるのは、その大野さん、という流れの巧さ。
突き放し感が全く無く、本当に自然に視聴者がこのアニメの世界に入っていける素晴らしい演出。
作画の力不足はありましたが、このアニメは見応えあります。
そして次回はいつも以上に気合いが入った回になりそうです。
テレビの前にハダカで正座ですな。
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