出雲の生徒達はなんかみんなイイトコのお坊ちゃん、お嬢ちゃんばっかで、その辺が気になりはしましたが、それは逆に一歩引いたよそよそしさを出すための演出だったのかも知れません。
あの誰もいない屋上は、ゆりえにとって唯一気を抜ける聖域でもあり、そこに踏み込んだクラスメイト達は「御邪魔しました」と帰ってしまう。
そして成績がビリになり、友達も出来ずにゆりえが泣き出す場所も屋上。心配になって追ってきたクラスメイトたちは、やはり聖域に足を踏み入れる事が出来ませんでした。
無論ゆりえが自分の周りに結界を張っていた事もあるのですが、校門前でクラスメイトが声をかけようとした時にお迎えが来て消えてしまったり、女子だけでおしるこを食べに行こうという誘いをかけようとした所に先生が割り込んだり。
この辺の運の悪さ、すれちがいの悲しさも相まって切ない雰囲気が漂う中、夜は夜で神様のお祭りにとけ込めず、より孤独感が増してゆきます。
別れ際の演説は、「さよならの挨拶」という堅苦しい舞台ではなく、それこそおしるこ屋とかお弁当を食べながら、とかより接近した形でやってもらえたらより泣けたかな、と。
先週、光恵と祀との暖かい友情物語を描いた後でこの様な話を持ってくる辺り、しっかりとしたシリーズ構成。
黙ってアンタに付いていきましょう(笑)。