
前半、良い感じのコメディだな、と軽く楽しんでいたら、後半の風子教室でドカンと来ました。
とにかく画面作りの凄さ。
教室に入ると騒ぐ周囲を全く無視して、カメラは風子一人をアップで執拗に捉えます。
極端にコントラストの付いたライティングで、「これは本当のコトなのかな?」という、強い戸惑いの入った、しかし暖かい現実剥離感。
「授業」になると今度はぐっとロングでのショットが多くなり。
この極端な振りが、より非現実感として風子を振り回します。
そして、
「風子ちゃん、ここに居る人達はみんな
風子ちゃんのクラスメイトで
お友達なんですよ」
風子ちゃんのクラスメイトで
お友達なんですよ」
このカメラの引き。そして暫しの間。
満面の笑顔。
フォルクローレの様なBGMが、この夢のような一時を演出してくれます。
このアニメの序盤で「これは感動アニメですよ!」というビックリ系の脅しをかけられ、個人的にちょっと引いていたのですが、やっと安心出来ました。
恐らく、風子ちゃんにも色々と辛く悲しい出来事がこの後待っているのでしょうが、この様に順序立てて視聴者に心の準備をさせてくれれば、彼女達の行く末を見たい、とこちらも思うわけで。
このバランスで是非進んで行って欲しいものです。
Kanon 7