BACCANO! 第１３話「不死者もそうでない者もひとしなみに人生を謳歌する」

大団円

　ラスト１話では収集無理だろう、とか思っていたのですが、見事に纏め上げてくれました。

　始まった当初は、不死という中二病設定で本当に大丈夫なんだろうか、と半信半疑でした。
　しかし死ぬからこそ生が生きる、という基本は勿論押さえた上で、セラード達老人会の果てしないエゴと欲望、永劫の虐待を受けたチェスの暗黒と救い。

　そしてこの作品のジョーカー、希望である毎日が誕生日のアイザックとミリア。

　恐ろしくデリケートに扱わないとあっと言う間に中二病に犯される「不死」というモチーフを使い、猛烈なバイオレンスとグロ、愛と笑いを、しかも主人公というものを立てずに群像劇で描ききってしまったこの構成力には、本当に感服いたします。

　WOWOWという放送枠で、人目に付きにくく存在すらも知らなかったアニメファンも多かったのでは。

　この傑作は埋もれさせるには惜しいですし、知名度などから短絡的に失敗作と見なされるかも知れないのが恐い作品。

　どこかで再放送の折には、是非皆さんご覧下さい…！