![わーい(嬉しい顔)](https://blog.seesaa.jp/images_e/140.gif)
解体中の廃ビルの中、塾帰りに風を使い缶蹴りで遊ぶ三人の小学生達を見つけたナオは、涼子を誘い様子を伺うことに。
涼子は缶蹴りをした事が無く、そのルールを説明している内にうずうずして小学生達の中に乱入してしまうナオ。
そしてすぐにみんなは仲良しに。
風の里と何の関係もない小学生は、受験や塾に追われる毎日の中、廃ビルで缶蹴りしていたら自然と風を使える様になったらしい。
しかし、やがてビルは取り壊しになり、中学受験を控えた彼らは「いつまでもこんな事出来ないし」、と諦めムード。
ナオと涼子は小学生達と場所探しに奔走しますが、結局良い場所は見つからず。
そんな時、小学生達は風が使えなくなって来た事に気付きます。
心に風が吹いたとき、風を使える。
大気先生は「それは楽しい時だ」と言います。
あの子達が中学に入る頃、今度は自分たちが高校受験。
もう二度とあの子達と缶蹴りで遊べないのだろうか。
そんな中、三つの巨大な竜巻が起こり、少年の蹴った缶はまるで人工衛星の様に空高く舞い上がり、地上へは降りて来ませんでした。
「風、止めないでいよう」
決意ともとれる厳しい表情のナオ。
それは出来ないよ、という悲しそうな表情の涼子でしたが、やがて微笑み、涙を浮かべた目で
「もちろん」
と応えました。
少年の、少女の日との別れが、やがて来るのでしょう。
切なくも美しい一話。