ずっと箱の世界で育ってきた少年に向かって、世の中の矛盾が一気に襲いかかってきました。
しかしまた詰め込んだものです。本来ならじっくり2話はかけて描いてもらいたかったお話。
日曜の朝からフタコイみたいに、終始うじうじとされてても困りますが、世の矛盾に対しての、レントンのリトマス反応が、尺の都合上殆ど描かれなかったのが非常に辛い。
レントンが信じているホランドやゲッコーステートのメンバーは、戦争とは言え殺戮部隊だった訳で、その気持ちに対する整理がうやむやになっている状態で、「正式なメンバーよ」と言われて喜んでいる様はどうにも。
特に一番心許しているエウレカは、ニルバーシュ越しではなく、直接銃で殺戮をしていた描写までされており、(本当の年齢はいくつかは知らないけど)あの歳で背負うには重すぎる十字架を背負っている訳で、それに対しても悩む時間すら与えて貰えなかったレントンはまた哀れ。
そしてまた今回も、軍爆撃機の乗組員の安否は不明。やはり意図して隠している所をみると、後ほど「あなたも今までに沢山人を殺しているのよ」みたいな展開になるのでしょうか。
人の生死に関わる部分をぼやけさせているのは、どうにも気持ちが悪い。
戦闘機やロボが破壊されても、「うわぁ〜」とか言って必ずパラシュートで脱出する「おっとどっこい生きていた」がお家芸はアメリカヒーローアニメ。その戦争ゴッコの方がまだ方向性がはっきりしているぶん、安心して観られるんですが…。
その点、今後どの様な描き方をするつもりなのか。それによって私の中での評価は大きく変わって来そうです。