電脳コイル 第１話「メガネの子供たち」

　素晴らしい。

　現代の子供から老人までもが楽しめるアニメ、というのは「カスミン」がトライしたジャンルでしたが、これは更にそれを一歩前に進めた設定。

　舞台は昭和の香りのする下町ですが、そこには「電脳」と呼ばれるハイテクノロジーが同居し、それらは異界の者である所謂「妖怪」。

　老人はこのアニメを「妖怪奇譚」として見ることが出来ますし、大人は「童話」として、そして子供達は「ケータイ」に代表される身近なテクノロジーを使った探偵物として見る事でしょう。

　よくぞここまで万人に受け入れられやすい設定を創り上げたものです。

　更に言えば、短いプリーツスカートをピラピラさせながら走り回るキュートな女の子達や、彼女達がとる妙にエロチックなポージングや仕草など、萌えアニメとしての体裁まで整っています。
　恐らくトトロに似ている、という様な指摘がされている事でしょうが、トトロにはこの様な媚びたエロチシズムはありませんヨ（笑）。

　別に媚びは悪い事ではありません。
　子供から老人から、そして萌えアニメオタクまでをも惹き付け、このアニメを観たいという気持ちにさせてくれる「売り」ですから。

　小説版を書いている宮村優子さんはアノみやむーでは無く、ＮＨＫを中心としたテレビドラマ脚本を手がけてきた女流作家さん。

　さあ、素敵なアニメが始まりました。
　期待の視聴決定です。