銃弾に倒れ昏睡状態に陥っていたマーティン・ルーサー・キング牧師が40年ぶりに目を覚ましたお話。
最初は持て囃されていたが、テレビで911事件へのコメントで、神の教えに従い「汝の敵を愛せ」、と発言したせいで一斉にアメリカ国民からの非難を浴びる。
ヒューイのじいちゃんがキング牧師と知り合いで、ローザ・パークスのバス事件で隣の席に座っていた、という強引な(笑)繋がりで、ヒューイの家に招かれる落ちぶれたキング牧師。
時代の、特に黒人達の意識の変わり様に絶望したキング牧師だったが、ヒューイは彼の背中を押し、黒人だけの政党を作ろうとした。
が、そこに集まった連中の乱痴気騒ぎに遂にキレた牧師は、こんな未来の為に私は戦って来たのでは無いと叫び思いの丈を演説。
そして後をヒューイに託して消えて行った。
ラスト、いつもならキレるニガー達が、その演説に少なからず心打たれ、運動が再開される辺りはちょっと出来すぎの様な気がしましたが、ラストのヒューイのモノローグ。
「夢を語るのは楽しい」
で閉じた辺り、政治的なメッセージであると同時に、作品としてもとても美しかった。