レ・ミゼラブル 少女コゼット 第８話「お母さんのスカート」

　さあドカンと来ました。

　たった１話であそこまでやさぐれてしまう展開も、髪を切り、生臭市場で下働き、身体を壊し、お金を盗られ、警察に届けると物乞い扱い。
　ここまで畳み込むように描かれ、更にあの凄まじい作画力の形相を見せられれば、視聴者は納得せざるを得ません。

　経済的に貧しいのは、周囲の人の優しさがあればまだ何とかなるかも知れません。しかし心まで貧しくなった結果、疑心暗鬼になり、優しくしてくれた人に牙をむく程になってしまったらもう終わりでしょう…。

　どうせまた「やりすぎだ」だの「こんな酷いものを子供に見せられない」とかいう馬鹿親が新聞に投書とかしてくるんでしょうね。

　今日のこのお話を見て震え上がった子供は、将来ホームレス狩りをする様なヤツには育たないと思います。
　それよりも世の親達は、テナルディエ夫妻が自分に当てはまらないか、じっくりと反省してみる事です。
　トラウマの一つや二つ持っていない子供は、ろくな大人に育たない。

　私はそう思っています。

　原作はもっと悲惨。勇気のある人はここの「十　成功の続き」をどうぞ。

　そんな中、そのファンティーヌを偶然見かけたジャヴェールは、ジャン・バルジャンの素性を本部に送ろうとしましたが、躊躇います。
　人間の本質は変わらないという信条を持つ彼ですが、彼女の姿を見て何か引っかかる物があった様です。

　さあ、ドラマがうねり始めました。