
アニマックス放送。
ニガー連呼にピー音入りまくり。
恐ろしく過激で下品。しかし真っ向から差別問題に取り組んでおり、しかもお話が面白い。
この様なアニメが作られる世の中になれた事を嬉しく思います。
主人公は黒人の少年ヒューイ。彼と彼の弟ライリーは、安楽な余生を過ごそうという祖父のロバートに、白人街へ連れられて来た。
ロバートは白人を騙し、利用し、今の地位を築いた。無論白人も黒人を嘲笑の対象としか見ていない。
しかし、ロバートも白人の大人達も「うまくやっている」。
それがヒューイには気にくわない。
白人に招かれたパーティーの席で、牧師にキリストは白人じゃないと訴え、レーガンは悪魔だと毒づく。
しかし、白人の大人達は「あらあら、可愛い事を言う坊ちゃんねぇ」と、愛玩動物の様に扱う。
子供ながらの潔癖性と頑固さで「馬鹿にするな、俺の話を本気で聞け」と、薄汚い大人達に訴えるが、その直球すぎる訴えを受け止められる度量のある大人は誰もいない。
そんな中、弟のライリーは、主賓の息子でイラク帰りの戦争キチガイに、防弾チョッキの威力を見せてやるから俺を撃て、と誘われた…。
とにかく醜い。白人も、黒人も醜い。同じように我々黄色人種も醜いのだろう。
しかし、とことんまで腹を割ってその醜さを見せ合って、そこからやっと理解というものの第一歩が踏み出せるのだ、というテーマ。
ヘビーなテーマではありますが、コメディ仕立てにしており、主人公の少年ヒューイの真っ直ぐな性格と破天荒な行動がこの上なく痛快。
アニメーション的には、まあ低予算カートゥーンらしくモッサリした作画ですが、キャラクターの魅力とテーマ性の前にはそんなものは霞んでしまいます。
日本でもいつかこの様なアニメが作られる事を願って視聴決定。