この様なアニメは今非常に貴重だと思いますので、頑張ってもらいたい。
お母さんからの手紙が読みたいコゼットは、エポニーヌへの届け物にて「学校」というものを知ります。そこでチラリと覗き見ただけでエポニーヌよりも早く単語を暗記出来た描写で、彼女の才覚が解ります。
そしてエポニーヌが心を寄せる少年と出逢わせ波乱の予感を見せ、帰りには新任の神父から自分の名前の綴りを教えて貰った事で、内容は解らないものの、何度も"Cosett"という単語を見つけ、母の想いを感じるのでした。
様々な人々との出逢いを通じて、収束点である「お母さんの手紙」に到達させる筋の通った美しいシナリオ。
また、神父がテナルディエの家を去る後ろ姿の歩行カットで、裾の影だけで両足の動きを表現していたのも凄い。
地味ですが堅実な作画は非常に好感が持てます。
ただ、これは仕方のない事なのかも知れませんが、陰惨な虐待を受けているコゼットが怒りや憎しみという感情を全く見せない、という部分が苦しいかな、と。
まあそれを表現してしまったら物語的に恐ろしく見苦しいものになるでしょうし、難しい所です。
そしてカラッとした軽快な予告は視聴者の心を軽くしてくれ、良い感じ。
安定したお話が期待出来そうです。