
魔法陣グルグルはRPGゲームの良質なギャグパロディとして開花して、アラハビカ編にてドラマとしても頂点を極めてしまいました。
しかしグルグルが凄すぎたせいで、他に続くその流れの作品は「リアルじゃこんな事ねーよ」と、ゲーム世界感を笑いものにしたり、単に説明を省く為だけの世界感拝借にとどまってしまったモノが殆どになるという弊害も。
そんな中、同じようなRPGパロディの体で始まったこの作品は、強すぎる勇者や彼らのパーティーをハイテク戦術兵器とか核兵器の様な最終決戦兵器の様な立ち位置にしたのは目からウロコでした。
また勇者の使うテレポートは、どうしてもスローモーにならざるを得ないローテク時代の移動や情報交換などをはじめ、ドラマをテンポ良く進める小道具としても見事に使いきっており。
設定に振り回されている昨今のアニメに対し、設定とはこう使うものだと教えてくれている様で、本当に頼もしく思えます。
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アニメ化にあたって、その肝を落とさずに描いているのは良いのですが、ペース配分が酷いです。延々とダイジェスト版を見ている感じです。
原作の会話劇ではうまく描かれていない、世界の実情や、人々の暮らし。そういったマクロ補完をアニメ化に期待していたのですが、そんな余裕は全くなし。
魔王との痴話喧嘩シーンは楽しいのですが、そこに尺を割きすぎです。企画が「狼と香辛料」を意識しすぎて、本作の持ち味を殺してしまっているのではないかと感じます。
シナリオがかなり良いアレンジをしているとは感じるのですが、おっしゃるとおり魔王と勇者、そして多分クライマックスの要になるでしょうメイド姉以外はザックリ切り落としていますね。
1巻分を1クールとしても、これが限界かな、というのは正直なところです。
同時に、これだけやってくれれば個人的には満足かなという気も。
惚れた弱みがあるのかなあ。ラブライブ!の感想を書かないのも、ミーハー的に惚れ込み過ぎて正常な感想を書けなさそうってのもありましてw
とりあえず最終話まで見て行きたいと思います。