2007年01月25日

レ・ミゼラブル 少女コゼット 第3話「新しい友達・シュシュ」

 この様な解りやすい本当に子供や家族向けのアニメというのは、手を抜こうと思えばそりゃもうこの上なく簡単に手を抜けるもので、しかもその手抜きが「子供向けだから」という言葉にすり替えられてまかり通ってしまう。

 私はその様な子供騙しの子供向けアニメというのが虫酸が走るくらい大嫌いなのです

 無論、子供は理解力も人生経験も非常に少ないので、解りやすく伝える必要があります。台詞回しも単純化しなければなりませんし、速すぎる展開やコンテは子供や、特にご老人が着いてこられません。

 そんなゆったりした単純な物語を、楽しく、時には緊張感を出して見せる、というのは制作者に血を吐くような努力を要求させます。

 例えば今回、アランが菓子を貰うシーンで「時間と場所が移動しましたよ」という事を知らせる為、馬車を画面いっぱいに横切らせる事によって所謂「ワイプ効果」を非常に自然に見せていたり、特にテナルディエ夫人やジャン・バルジャンに顕著な心理変化を、その高い作画力の表情だけで見せたり。

 そして今回、コゼットを折檻するシーンなどは無論ご家庭向けなので直接的に叩いているシーンを見せるわけにはいかず、フレームを外す事になるのですが、三流のスタッフならここ止まり。
 が、ここではいつも一緒になってコゼットを虐めていたエポニーヌやアゼルマが、その「場の空気」に晒されて怯え、泣かせてしまう事で、「大人」が本気で怒るとここまで恐ろしいものなのだという事実を知り、コゼットがどんなに酷い折檻を受けているかも伝わり、ひいてはこの二人の子供もまだ「悪」に染まりきっていない事実を見せてくれるという救いでもあり。

 ただ、ここまで高いレベルを長いスパンで続けられるかどうかが心配なのです。
 手を抜こうと思えば簡単に手を抜けて、しかもそれが気づかれにくい、という「子供向けアニメ」において、どこまでこのスタッフ達が頑張ってくれるのか。

 派手なアクションアニメや、萌えアニメなどと違って思いの外反応や評価がされにくいアニメですが、「アルプスの少女ハイジ」や「母をたずねて三千里」など、偉大な先人達はそれを成し遂げて来たのです。

 是非挫けずに頑張っていただきたいと思います。

posted by えみりおん at 11:29| Comment(0) | TrackBack(4) | アニメ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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