
ほぼ完璧。
登校時、それと祐一が香里を追う時の真後ろから捉えた2カットで、(恐らく)3D背景とキャラが微妙に馴染んでいなかった部分を除けば、もはや文句の付けようがありません。
特に今回の作画は神憑っており、今までリアルな演技に少し拘りすぎていた感のあったKANONで、アニメならではのデフォルメした動きを多く取り入れ、しかもその動きが全く自然に見えてしまうマジック。
無論自然な演技も光っており、朝、寝ぼけた名雪が座らせた「けろぴー」がくたっと萎れる重さをしっかり再現した動き、祐一と舞のダンスシーンは言うに及ばず、あゆを連れて階段を降りる祐一の足の指までもが演技している物凄さ。
加えてなんか今回は妙に女の子達の体つきがエロくて、栞の同級生という女の子を真横から捉えたショットでの腰からお尻にかけてのラインがああた、もうエロエロよ〜!
幼名雪の「おがまれても困るよぉ〜」と言った時の表情なんか、もうお持ち帰りしたくなるくらい可愛い!
作画だけではなく、コンテも素晴らしかった。
日常シーンにおいてはカメラを斜めから捉える事を滅多にせず、真正面や真横のレイアウトを多用し、あのダンスシーンやクライマックスの戦闘シーンですら奇抜なアングルを避けており、よほど作画を信頼していないと恐くて書けないコンテでしょう。
では真正面や真横からのショットばかりで単調なのか、と言われれば当然そんな事はなく、カットを切り替える絶妙なタイミングや、時間や場所を瞬時に飛ばしても全く不自然に見えない神業。
これはテクニックとかそういうレベルではなく、感性です。
例えば絵コンテを書くテクニック等は勉強すれば習得出来ますが、感性は心の反映なので、こうすれば気持ちよく見て貰えるだろう、という勘。
モノを創る人の心が豊かでないと出来ない仕事
それが演出です。
それが演出です。
いや恐れ入りました。
というか、ある意味こんな繋ぎの回でここまでハイレベルの映像を創らなくても…とか思っちゃって(笑)。
もう映画のレベルですよ、これは。
恐るべし京都アニメーション。