
これは凄い。隙がない。
ビジュアル中心の展開だったので原作はコミックかと思っていたのですが、意外やライトノベル。
いや、意外やというのもジャンル的に失礼かとは思うのですが、やはり多くのラノベは説明ゼリフ過多。
ラノベ原作だと思えないこの映像センスは、原作の描写力が非常に高いのか、アニメスタッフの力が強いのか。
そして、もちろんビジュアル面だけでなく。
主人公の葛藤がしっかりと描かれていて、更にその末の選択も納得がいく。
例えば、力が発動した時に殴り返すか、殴られるかという選択。
ここで調子に乗って殴る様な主人公なら、しょせんこんなヤツだよなと視聴者は見捨てます。
では冷静に判断した結果、大人しく殴られる事を選択したのかと言えばそうでもなく。
彼が今まで持っていた「諦め」の心が、半ば自動思考に近い形で殴られる事を選択してしまったのでしょう。
では彼は結局ダメな奴なのか。
いえ、そうは思えません。
目が生きているから。
芯にとても強い何かがある。そう思わせる目をしています。
これがシナリオだけでは補えない、ビジュアルの強さです。
彼の顔つきだけで、不快さは吹っ飛んでしまいます。
さて、今期期待の一作となりそうです…!