しかしこの作品のように、全ての人々が平和を願っているにも関わらず、その方向性や手段が違う為に争いの連鎖が止まらないという形に持っていくのはとても難しいもの。
と同時に、それに挑戦するスタッフの意気込みをまずは受け止めたいと思います。
この世界では、サーラはアウグスタとして崇められています。
それはもちろん幼いながら一途で立派な振る舞いをするサーラの人徳もあるのでしょうが、それだけではありません。
サーラはアウグスタとして特別な存在なのです。
くだけた言い方をすれば「偉い」とでも言いましょうか。
民主国家が殆どとなった今の時代の我々には、中世の王様の偉さというのは理解の及ばないところだと思います。
王様はもう王様であるだけで偉い存在なのです。
そしてサーラもまた、アウグスタであるだけで偉い存在なのです。
この辺りの描き方の徹底ぶりも実に良い感じ。
さあ、いよいよ佳境に入ってまいりました。
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