その極端な演出はひぐらしのなく頃にでやっていましたが、この二人の場合はそんなラインはとうに越え、完全にアチラ側に行って、ベニーが言ったとおり二度と帰って来られない状態だったのでしょう。
突然人格が変わったかのように叫んだり笑ったりするのは、まだ片足がコチラ側にあるから豹変する訳で。
しかし、時々二人の口元が歪む描写はあっても、声の演技においては口元が歪んでも声色は殆ど変えておらず、恐らくラインを越えてしまった二人の演出だったのでしょう。
ただ残念ながら、私に奥まで見抜くスキルが足りなかったのか、若しくはアニメスタッフが公共電波の限界を感じてやむなくオミットしてしまった部分があったのか、私には双子の奥底にあるものが感じ取れませんでした。
狂気が放つ見てはならない最高の美、というものを感じたかった。
…テレビアニメにそこまで要求するのは無理ですかね。
以前も書きましたが、このアニメ作品は、原作に忠実すぎて演出が不自由になっている面があります。台詞は多少変えている部分がありますが、原作マンガの決めコマは、すべて寸分違わぬ構図で動画化されています。唯一原作から離れた構図は、姉さまの最後「きれいだわ、空」のシーン。鮮血に染まる髪と顔の中で、闇を見続けた紫の瞳が、陽光に照らされて青空と同じ色に輝く。とても印象的なシーンでした。
>以前も書きましたが、このアニメ作品は、原作に忠実すぎて演出が不自由になっている面があります。
なるほど、演出に妙なぎこちなさがあると前々から感じてはいたのですが、もしかしたらこのせいがあるのかも知れませんね。
>ロックとの会話で姉さまが語った「殺し殺され……世界はリングを紡ぐ」が全てだと思います。双子は命に対する価値観が壊れてしまっていますが、他はいたって普通な子供。
双子に関してはオミット無しでしたか。なるほど。
何か足りない、と感じていたのは、私の感受性の弱さと読解力不足の線が大きそうです。
双子編、また機会を見て1から見直してみたいと思います。
色々とご教授ありがとうございました。
双子に関して内面描写が足らないと感じるのは、原作でも同じです。双子についてはあえて掘り下げず、一方の主役であるバラライカに焦点を絞ってます。その辺りを不足に感じてなのか、アニメでは原作にはない双子の描写が少々追加されていますが(邪悪に笑う口元のシーン、犬を撃ち殺すシーン、双子がシンクロして歩くシーン)これらは、残念ながら双子の奥底に踏み込むものではありません。原作を膨らませはするが、原作が触れないことには決して触れないという製作姿勢に、原作に対する惚れ込みぶりを感じます。
双子編は、各話とも山場となるシーンがあり、単体で見るとそこに目を奪われてしまいますが、通して見るとまた別の趣があります。ぜひ見直しを。
ううむ、基本的に私はアニメ放映中で未見の原作はネタバレになるので読まない事にしているのですが、付き合わせると色々と発見がありそうですね。
アニメが終わった後で読んでみようかと思います。
ありがとうございます。