
あっちは試験、試練はこっち〜!
ハーモニー処理で飛び出すミルキィホームズたち。
こういうセンスは本当に凄い。
そしてゲラゲラ笑いながらも驚かされるのは、ドタバタのオチをネロが試験で使ってた爆弾でオトすところとか、しかしココロちゃんとアンリエットがミルキィホームズたちに本気で失望する描写であるとか。
どこをギャグにして、どこをシリアスにするかのチョイスの的確さ。
こればっかりはシナリオや演出の「技法」ではどうにもならない、クリエイターの持つ皮膚感覚。
凡人がどんなに勉強しても身につかないセンスです。
沼田作監のもと暴走しまくる作画も相まって、笑いとシリアスのテンションギャップ。
これ、一体どんな終わり方にするつもりなのか。
とんでもない怪作を目の当たりにしている気がします。
俯かせて前髪で眼を隠すといった定番演出は捨てて、しっかりと瞳を描き、視線を外に向ける。人物を外側に寄せて内側を空ける構図。仲間の気持ちがバラバラになったことを、わずか数秒のシーケンスで描ききっています。そこへ空元気を出すシャロの描写を重ねて、痛々しさを増幅する鬼の演出プラン。素晴らしい!
遊び満載の駄アニメとして楽しんで見ていましたが、このまま最後までいけば今期最高作品になりそうです。
何気にシャロの存在感が強いですね。
集団ヒロインものってメインを張る女の子はどうしても無個性になりがちですが、しっかり主役してます。
気を抜けばすぐに好き勝手動いて散り散りになってしまいがちなみんなを、天然ではありますがしっかりつなぎとめている粘着テープ。
アンリエットも本当に善意の人なのか裏読みしたくなってきますし、そういう裏読みの出来る隙の無さが本格的っぽくて好きです。
オリジナルなだけに、いま最終話が一番気になっているアニメです。