これはシャレにならないクオリティ。既に映像芸術です。
OPにて反復して現れていた開く口、そして「目」。それは薬師の護符デザインにも見られ、それは真(まこと)を見る目であると同時に、女性器のメタファー(隠喩)でもあります。
それは屋敷の中で行われた惨劇そのものであり、同じく隠し部屋の壁に描かれた趣味の悪い装飾…蛸、蛇、亀(の頭)という性器と性交メタファーのオンパレード。
グロに頼らない心理的恐怖、というのがサスペンスドラマでの理想ですが、この「化猫」ではヒロイズム、エロチシズム、外連味までも加わり、芸術であると同時に、超一級品の娯楽作品として成り立っています。
ハイパー薬師の大立ち回りも圧巻。CGを駆使した空間を生かしたカメラアングルはただただ圧倒されます。
そして化猫を倒し、EDに。
あれ、これで終わり? と思っていたら、しっかりとエピローグが用意されていました。
閉じこめられていた女、そして怨念を切り払われた子猫が、共に屋敷の敷居を跨ぎ外に出て、やっと自由になれた。
切なく、そしてほんの僅かな救い。
ところで、おれのキン…いや、アマゾンの売り上げランキングを見てくれ。
「怪 ~ayakashi~」の「四谷怪談」は現在491位、「天守物語」は478位。
「化猫」に至ってはああた、放送終了9時間後の3月24日9時半現在で、何と8位!
なにこれ!
いや嬉しいです。本当に良い作品を嗅ぎ付ける嗅覚が、皆さん鋭い。
「化猫」スタッフに、惜しみない拍手を…!
[視聴2回目]
「お前が言うのか! 私は悪くないわ、悪くないのッよおッ!」というさとの叫びに、様々な表情を重ねる加世。
2回目の視聴で気付いたのですが、ほんの一瞬さとが二人の男(ご隠居と伊國?)にレイプされるカットが挟み込まれています。
加世は女の勘でそれに気付いたのでしょう。
ただ一つ、2回目でもどうしても解らなかったのは、小田島の「頼む、何とかしてくれ!」の言葉に反応して「小田島様の頼みとあっちゃあ仕方あるまい」と、剣を解き放った件。
加世と小田島が薬師に一目置かれているのは解るのですが、なぜ小田島が剣を解き放つキーに?
小田島の心よりの頼みに、理が足りていないのに無理矢理薬師が剣を解き放った、という解釈も、直後「何っ」と薬師が驚くカットやその後の「化猫の理」を見ることになる件で、あの時点で薬師は(確信とは言えなくとも)これで理は揃ったと判断した筈。
この部分、どうしても理解したいです。
これをご覧の皆さんで私は解った、という方がいらっしゃいましたら、是非コメント欄にてご教授願います。



言われて今見たら、5位になってました。
なんかここまで来たらもう社会現象じゃないかと。
しかし心の奥の奥で、まだ他にアニメって素晴らしい作品があるんですヨ〜、とか、ちょっとだけ言いたくなってしまう今日この頃。
でも、良い作品が正当な評価をされて、嬉しい限りです。
しかし目のメタファーにはうかつにも気付きませんでした…なるほど
いや、私はクソ難しく考えながら見ちゃうタチなんで(笑)。
でも、あの「目」のイメージを見て、何か解らないけど感覚でドキッと来るというのは、誰にもあると思うんですよね。
別にそれを一々分析しなくても、観ている側が何かを感じられれば、演出の勝ちな訳で。
「理解する」作品より「感じる」作品こそが、本物だと思う次第です。