
萌え(ほのぼの)作品で男性を魅力的に描ける作家さんは、その殆どが女性。「とらドラ」の竜児しかり、主役ではありませんが、あーさんと良い雰囲気を作っている「GA」の魚住しかり。
男性作家は、男主人公を出しても優柔不断にしてただの「主人公」というお飾りにするか、もしくは男自体を排除してしまいまう傾向が強いです。
この作品の原作者、勇人って名前で男だと思っていましたが、今回見てこれは女性作家だろうと、調べてみてビンゴでした。
高校時代の回想。
恐らく桜はつっちーからの告白を諦めたのでしょう。
桜の手から溢れ落ちた川の水は、涙のメタファーだと思います。
さつきは都会に出た兄が変わってしまうのではないかと、終始不安がります。
と同時に桜はつっちーの背中を押して、頑張れ、変われと応援します。
その狭間にて、表面上こそアタフタしておりますが、つっちーはいつもマイペースで自分を見失う事はありません。
そして変わらぬ兄である自分を見せて、妹を安心させます。無論、無自覚の自然体でです。
同時に山本先生との恋の成就の為、桜先輩のバックアップの元で変わろうと頑張ります。
自分を偽らずに誠実であろうとしている。
これがつっちーの魅力です。
ああ、なんか書いている内にだんだんこの作品が読み解ける様になってきた気がします。
作画も鉄壁。
エンディングはゴダールの「勝手にしやがれ」、小林治さんでした。
今期は「デュラララ!!」と「はなまる幼稚園」が今のところベストでしょうか…!?