ファミレスから出る直前、ニット帽の不良がINしてくる時の位置関係が明らかにおかしかったりなど、この様な致命的な演出ミスは今までは見かけませんでした。
まあ確かに、全体的にいつもより演出力は落ちてたかな、とは思いましたが、それでもそれなりに総合的な作品レベルは高く。
そしてやはり素晴らしいのは脚本。
ほぼ毎回違う人が書いているにも関わらず、見事な統一感です。
キャラクターの行動にブレが無く、今回の初春の見舞いで学園都市という舞台の説明をさりげなくしており(生徒達は親と別居しているらしい、など)。
「そう言えばこの設定ってどうだったかな?」と疑問が沸いた時に、ポンと気持ち良く答えを出してくれる丁寧さが嬉しい。
これが下手なシナリオとかですと、冒頭でベラベラと口で説明したかと思ったら、ここで覚えなかったお前らが悪い、とばかりにそのままフォローも掘り下げも無しに一直線、とかやってしまう所です。
じわじわと、そして確実に佐天を追い詰めて行くシナリオ。
視聴者が「行くな! そっちに行くな!」と叫びたくなる様な気分にさせてくれる。
この様にうまくドラマを転がしてくれると、安心して身をゆだねられます。
監督の長井龍雪さんの力か、シリーズ構成の水上清資さんの力か。
黒子ちゃんの頭突きは、もうすっかり持ちネタとして定着したみたいで、何よりです。