最近は4コマまんがからのアニメ化が多いのですが、それらの殆どが尺を稼ぐのに必死になって水っぽい作品になってしまう事が非常に多く。
あずまんが、いえ古くはいがらしみきおさん辺りからなんですが、ストーリーを持った4コマまんがというものが登場し、そのお陰でアニメ化も可能になりました。
しかしそこはどうしても4コマ。
4コマで一応のオチはついてしまう宿命。
なので大概の作品は4コマを1シーンとして作ってそれを繋げるという作業となり、結果いちいち細かいオチが来るせいでカックンカックンというエンストしているような気持ちの悪い映像に仕上がってしまうのです。
そこをこのアニメ、もう徹底してネタを繋げてしまい、本来のオチで落としません。
例えば全く色の違うネタを、BGMをベタ流しして意図的に繋げてしまう演出。
また今回の無糖と加糖ネタでは、サイトーとイトーがオチその1で、オチその2はキョージュがそれを無視するかのように振り返ってしまう2段オチ。
そのキョージュの振り向くタイミングが非常に速い上に、続いて間髪入れずに入るカップのアップで、視聴者はまだネタが続いているのかもと集中し、引き込まれるのです。
バラエティー番組とかでは笑い声やテロップで笑いどころを教えてくれるのが、もう当たり前。
これのここがオチだったのか、とか「ああ、そういう意味か!」という発見をする楽しみを奪ってしまった、テレビ局ディレクターの大罪。
楽しみと同時に、視聴者の想像力や作品を読み解くスキルすらも奪ってしまった罪は大きく、それはそのままテレビという娯楽の衰退を自ら招いている訳です。
このアニメを見て訳が解らない、テンポが速すぎだ、という人もいらっしゃるかも知れません。
でもそれを読み解けたら、自分でネタを発見できたという喜びと快感が生まれます。
「あのネタ何だったの?」と早急に答えを2ちゃん辺りで探さず、何回か繰り返して見て、「ああ、こういう事だったのね!」という楽しみを得てみませんか?
この様な作品が増えれば、テレビの復権にも繋がると思いますよ。
テレビ局さん。
(偉そうだな、オイ)。
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