しかし今回メイドさんを狂言回しにして、アニメで観る演劇としての完成度を上げており、その点はとても面白かった。
舞台が暗転した後で、その闇に紛れて登場人物が袖に捌ける、その足音だけが闇の中に響いてたりなどの、拘りの演出が良いですね。
ただ、キャサリンを評する杉本のシーンは原作の描き方の方が良かったかな。
原作では、熱演するあまりウザッたい演技になってしまっているキャサリンの顔のアップのコマが狭苦しく挟み込まれており、実生活にて迷惑な王子様を心ならずも演じてしまっている自分と重なり、自己嫌悪に陥る杉本の心情が良く伝わってきます。
アニメでの劇中劇はスッキリと整理されすぎている為、そのキャサリンのウザさを際立てる事が出来なくなっており。
キャサリンのオーバーアクションに枚数をかなり使っていたりなどの苦労の後は伺えるのですが…。
原作、アニメともに、それぞれの面白さがあるものですね。
大筋は変えていないのですが、見せ方を変えている。
少なくとも、原作改変に対してヒステリックになっている今のアニメファンが眼を光らせている中で、巧く立ち回ってるな、と感じました。
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