起承転結の「転」は一瞬だ、という美しいドラマ展開です。
散々嫌な描写が続いたのですが、不思議と胸くそが悪くならないのは、主人公である光がとても落ち着いて達観した視点でいるという事。
なんか最近の鬱系ギャルゲとかの主人公って、どうして怒ったのかすら解らない様なキレ方を良くするんですよね。
本当にキレるという言葉がピッタリ来る様な、衝動的なキレ方。
もしくは、慢性的に不満をくすぶらせているか。
野球部で傷害事件を起こした中西にしても、彼が何に怒ったかがちゃんと伝わって来ますし納得も出来る。
赤石にしても同様です。
年中ピリピリしている青葉にしても、爆発的に暴れる事はなく、前回の様に自分が悪いと思ったら素直に謝る所もあり。
結局、このアニメにおいて衝動的にキレるのは、悪役だけなんですよね。
だから安心して観られる。
今ではもうこういう主人公は、天然記念物的な存在かも知れません。

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