
前回の学芸会から一転、深みのあるお話が帰ってきました。
余計な説明を口でせず、絵と演出を信頼したシナリオはとても良く、特に酒場でのミーナを売り飛ばす云々の描き方は絶品でした。
神経質でグダグダな空気の中、ミーナは表情を全く変えません。
少しは笑顔を見せたりして症状が良くなったかと思われたミーナでしたが、この様な空気の中では心をアウトプットせず、全てを自己完結させるしかない、彼女なりの心の守り方。
イザベラ達と旅を続ける事が、決してミーナにとって良い事では無い、という事をこのシーンではっきりと見せてくれました。
急進的な考えを持つジュリアーニ神父と、保守的な修道院長。
互いに尊重しあっている様ではありますが、修道院長がかけた言葉でポルフィが傷ついた事を知った時のジュリアーニ神父の表情が印象的でした。
礼拝にエンターテイメントを、という出稼ぎ先の神父とか、シチリアでの癒着神父もあり、キリスト教に対する制作者の視点が興味深く、このアニメは輸出難しいんじゃないかなぁ?
川のせせらぎのモンタージュや、オフ演出など多くみられた今回の絵コンテはベテラン安濃高志さん。
実写的な画面作りに定評があります。
そしてシャアの声でお説教をされたら、ついフラフラと入信したくなってしまいそうで恐いわたしでした。
1/144 HGUC サザビー