いやあこの作品、とても良く出来た萌えアニメだとは思っていましたが、正直最終話で腰を抜かしました。
アバンにて部長がキョロに、なぜマンガの続きを借りなかったのか不思議に思っていたのですが、その後に出た卒業式の立て看にて理解。
借りたものは返さなければなりません。
それが出来なくなる事実が悲しかったのか、借りる事により繋がりを引きずってしまったら卒業にならないからか。
紫音はキョロと二人きりになった時、副部長として部長のナイトであった自分の職務を、キョロに渡しました。
それはAパート冒頭で紫音がしていたチェスにて、ポーン(平部員のキョロ)でナイト(自分)を取り除いたメタファーから繋がっているのでしょう。
しかし紫音は、缶コーヒーのお金をキョロに借りました。
多分また逢いたいからでしょう。貸し借りという繋がりを持っていたかった。
それを知った部長は、少し苦い表情を見せます。
自分がマンガにてそれをしなかった事への後悔か、ある意味うまくやった紫音に対する軽い嫉妬か。
このように、あちこちに仕掛けられた心理描写が凄まじく、圧倒されてしまった最終話。
別れを前に一瞬泣きそうになった部長でしたが、すぐにいつも通りの笑顔に戻ります。
いかなる時でもいつも通り。
未来に怯えず、過去を振り向かず。
それがGJ部魂だったのかな、と私は思いました。