うん、楽しかった。
2話〜3話の不満がドーンと吹き飛びましたよ。
立派な舗装道路と毒々しい下町薬局の、のぼり旗。
日本独特のヘンテコな風景の中を、ずっしりとした戦車が走り回る。
その見知った街での知恵をめぐらせた戦車戦は、お見事でした。
そして追い詰められたあんこうチーム。
何かを待つように左右の逃げ道を確認するみほ。そこに突っ込むは根性の座ったカメさんチーム。
身を張ってあんこうチームを逃した生徒会に、見ている方はやんややんやの大喝采。
いやあ、こういうのが見たかったんですよ!
Bパートは華の家庭の事情。
親バレであんこうチームが話をしている時に、みほはチラリと床の間の生花を見ます。
花は女性的な美しさを持っています。
しかし同時にそれは弱さの象徴でもあり、花弁は左右にしなだれ下を向いており。
それと対照的に強さの象徴であるまだ華の咲いていない若葉は、誇らしげにグンと空へと伸びていて。
これぞ生花、華の心。
ドラマで言う所のメタファーです。
そんな華とその母とのやり取りを見て、母や姉から逃げていたみほは、「あたしも、がんばる」と告げました。
そして真っ先に逃げ出してしまった遊び半分のウサギさんチームは、Aパートラストまでみほ達の活躍を木に登って見ていて、「あたしたちも、次は絶対がんばります!」と叫びました。
誰も言葉で説教なんてしないんですよね。
ただ頑張っている先輩や友達の背中を見て、自分もがんばろうと決意する。
これが本当に大切な事なんです。
聖グロリアーナからはティーカップが贈られ、試合には負けてしまいましたが、みほはたくさんの祝福と信頼、そして友情を授かるのでした。
それは何にも代えがたい宝なのです。
ええ話や( ;∀;)
しかし、広報の「負けたら我々は…」という言葉から、生徒会長が戦車道を復活させたのは気まぐれではなく、何か事情がある事を示唆しつつ、お話は前へと進みます。
シリーズ構成よりも監督が脚本を書いたほうが面白いというのがちょっと不安の種ではありますが、逆に今回のようにポイントとなるお話は、しっかり監督の手が入るだろう事も予想され、微妙に不安定ではありますが安心して見られるシリーズ。
ここのところ、Twitterまとめばかりで心苦しかったのですが、久しぶりに長文感想を書いて気分もすっきり。
さて、もう1回見直すか!
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