
前回のどんでん返しから一体どうなるんだろうとハラハラしていたら、今度は別のどんでん返しが。
視聴当初は地味なシュール作品かと思っていたのですが、今一番エキサイティングなアニメかもしれません。
この作品は会話にとても気を使っており、それはクライマックスシーンではなくむしろ日常シーンで輝いています。
今回はハルを抜かした3人で釣りをしているシーン。
いつまでも教えてもらっているばかりじゃなくて自分で考えろと助言する夏樹は、自分で考える為の様々なヒントをユキに与えてやります。
職業柄まず人を疑うところからはじめるインド人は、同じ事をしていたら敵(宇宙人)に欺かれると助言。
それに対して夏樹は「同じ事なんかしてねえよ、さっきから色々試してる」と深い洞察力をみせます。
そんな完璧な人間に見える夏樹でしたが、結局は妹の優しさに甘えていただけ。
父との確執も、あのしっかりした妹が地味にフォローしていてくれていたから破局に至らなかったのでしょう。
家の中で妹だけは自分の味方だ。そう勝手に思い込んでいた夏樹に向かって暴言を吐くさくら。
当然です。彼女はまだ小学生です。
しかし裏切られてしまったと錯覚したのか、その心の支えの妹に手を上げてしまった夏樹。
更にさくらの心を代弁してやろうとしていたユキに「お前に何が分かるんだ」という友人として言ってはならない一言を言ってしまいました。
前回のハルの行動もどうやら自分の意志と関係の無いところで動いてしまうものなのか、夏樹もハルも心を痛めています。
でもどんなに心が痛んでも不快にならないのがこの作品の素晴らしいところ。
未熟な二人の少年たちに、いまこそ与えてもらったものを返す時。
さあ主人公、動き出せ!